sweet pool
- 2011.02.02 Wednesday
- 23:00
18禁BLADV。咎狗の血、lamentoで名を馳せるニトロプラスキラルの作品。ライターさんの愛がお腹いっぱい夢いっぱいに詰まっているのがひしひしと察せられます。
体が弱く若干人見知り気味な主人公が日々を過ごしていたある日、よく分からないクラスメイトに絡まれたりヤクザの息子に絡まれたり体調が悪くなったりしているうちに段々日常が歪んでいき……という感じでシナリオは進んでいきます。ネタバレになってしまうので詳しくは控えますが、生々しい描写がかなりあるので苦手な方は注意。スプラッタとか、血とか、肉とか、そんな感じです。ネタバレを見たところで設定がよく分からなくて「???」となりそうな本作ですがプレイしていれば理解できるので、とんがった独特の雰囲気があります。人様にはオススメしづらいのが正直なところ。
美しいグラフィックにシステムも特に問題ありません。音楽も不気味なイメージを演出するのに大忙しです。
全体的にひたひたとした静かなトーンでゲームは進んでいきますので、雰囲気にどっぷりつかれます。システムが面白く、いわゆる一般的な選択肢はありません。代わりに「本能」と「理性」を選び主人公の行動を決定します。この本能と理性という二択は、物語に深く関わります。
一応各キャラとのEDはありますが、攻略対象と呼べるのは哲雄一人だけです。他キャラ目当てに買うと涙目になること請け合いなのでご注意ください。
終始憂い顔のお兄ちゃん達がアンニュイな空気をかもし出しつつボソボソ話しているような印象が強いので、何か大変なことがあって困ってる美形を眺めるのが好きな方にオススメです。あと血の描写がたくさん、たくさんあります。バイオレンスです。でも戦闘じゃないです。姫谷さんは実にいいおじさんキャラ。
本作はネタバレしないでプレイすることをオススメしますが、明るくすっきりしたエンディングはなく、鬱エンドがほとんどです。このどんよりとした雰囲気に言い知れぬ苦手な感触を覚えた方は、本能が正しいので回れ右推奨。逆にむしろ好みな方は世界観をエンジョイ出来るかと思います。ところで私はかみまこが好きで涙目です。
あ、すごく今更なのですが明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。以下ネタバレ感想。