あかやあかしやあやかしの
- 2013.01.14 Monday
- 00:12
あかやあかしやあやかしの
「花帰葬」で一躍有名になったHaccaWorksさんの二作目。
相変わらずハッカさんは世界観を表現する雰囲気作りが抜群にうまいです。
今作では夕闇に染まる黄昏の街で、あやかしと人間が描かれます。
「逢魔が時」という言葉が相応しい、どこか妖しさと禍々しさのある作品です。
ユーザーインターフェイス、そしてグラフィックが細部までこだわり抜かれていて、
特に背景とマップは細かいところまで描き込まれていて、世界観が徹底されていました。
スチルも綺麗で圧巻です。キャラの塗りも美しい。手足が多少長いのはご愛嬌。
シナリオは会話劇が中心に進み、地の文はほとんどありません。
ある意味分かりやすさがあった「花帰葬」に比べて、とても難解になっています。
その難解さの理由が、「人の理論」と「あやかしの理論」の混在にあります。
キャラごとにそれぞれ持ち出す理論が「人」と「あやかし」で前提が明確に違っている上に、
キャラクターもあまり饒舌なほうではなく、一言二言で説明しようとします。
にも関わらず次から次へと新たに持ち出される設定のオンパレード。
そのため、非常に混乱しやすいです。
また、前作を上回るバッドエンドに次ぐバッドエンドですので
ハッピーエンドが好きな方は避けたほうがいいです。
努力や想いが報われにくく、主人公の由の境遇があまりにも悲惨です。
前作は花白が何があっても徹底して玄冬だけを想い、
プレイヤーのやるせなさを代弁してくれるという心情的な救いがありましたが、
本作ではそれもなくなっているので、とても後味が悪いです。
悲惨な設定と展開が多いので、鬱ゲーともいえますが
徹底した雰囲気の美しさと儚さ、そしてどこか惹かれずにはいられない切なさがあります。
ただ、本作では「持ち上げて落とす」のではなく「ひたすら落とす」という感じです。
抑揚がなく盛り上がりに欠け、とにかく陰鬱な展開に続きます。
バッドエンドならせめてその前に持ちあげてくれるようなイベントがあればと思いました。
音楽も非常に素晴らしく、主題歌の志方あきこさんの「朱隠し」も素敵ですが
挿入歌であり、本作の鍵となる童歌「あかやあかしやあやかしの」も素晴らしかった。
夕闇に沈む影の街を演出する音楽は総じて質が良かったです。
以下ネタバレ感想。
「花帰葬」で一躍有名になったHaccaWorksさんの二作目。
相変わらずハッカさんは世界観を表現する雰囲気作りが抜群にうまいです。
今作では夕闇に染まる黄昏の街で、あやかしと人間が描かれます。
「逢魔が時」という言葉が相応しい、どこか妖しさと禍々しさのある作品です。
ユーザーインターフェイス、そしてグラフィックが細部までこだわり抜かれていて、
特に背景とマップは細かいところまで描き込まれていて、世界観が徹底されていました。
スチルも綺麗で圧巻です。キャラの塗りも美しい。手足が多少長いのはご愛嬌。
シナリオは会話劇が中心に進み、地の文はほとんどありません。
ある意味分かりやすさがあった「花帰葬」に比べて、とても難解になっています。
その難解さの理由が、「人の理論」と「あやかしの理論」の混在にあります。
キャラごとにそれぞれ持ち出す理論が「人」と「あやかし」で前提が明確に違っている上に、
キャラクターもあまり饒舌なほうではなく、一言二言で説明しようとします。
にも関わらず次から次へと新たに持ち出される設定のオンパレード。
そのため、非常に混乱しやすいです。
また、前作を上回るバッドエンドに次ぐバッドエンドですので
ハッピーエンドが好きな方は避けたほうがいいです。
努力や想いが報われにくく、主人公の由の境遇があまりにも悲惨です。
前作は花白が何があっても徹底して玄冬だけを想い、
プレイヤーのやるせなさを代弁してくれるという心情的な救いがありましたが、
本作ではそれもなくなっているので、とても後味が悪いです。
悲惨な設定と展開が多いので、鬱ゲーともいえますが
徹底した雰囲気の美しさと儚さ、そしてどこか惹かれずにはいられない切なさがあります。
ただ、本作では「持ち上げて落とす」のではなく「ひたすら落とす」という感じです。
抑揚がなく盛り上がりに欠け、とにかく陰鬱な展開に続きます。
バッドエンドならせめてその前に持ちあげてくれるようなイベントがあればと思いました。
音楽も非常に素晴らしく、主題歌の志方あきこさんの「朱隠し」も素敵ですが
挿入歌であり、本作の鍵となる童歌「あかやあかしやあやかしの」も素晴らしかった。
夕闇に沈む影の街を演出する音楽は総じて質が良かったです。
以下ネタバレ感想。