下天の華
評判通り、とても丁寧に作られた優秀な作品です。
フルボイスで、細かい分岐が多いのですがすべてボイスが付いています。
声優さんも有名な方ばかりなので演技も素晴らしい。
グラフィックも圧巻。
流れる雲や水面のきらめき、射しこむ陽光、揺れる蝋燭の炎と
自然の流れが動きで表現され、背景の美しさが情緒的でとても良い。
主人公は変化が得意なくのいち、ほたる。このほたるちゃんがとてもかわいい。
ほたるちゃんはとても真面目で、頭も良く有能なのですが
決して媚びてるわけではないのに甘さゆえ妙に隙があって、
男心をくすぐるのがよく伝わってきます。
忍びとしてどうなのかというところですが本作は乙女ゲーですので
この甘さがとても良い方向に働きます。
また、シナリオは日本語が美しくて読みやすく、非常に洗練されています。
構成も良く、史実をうまく絡めつつ、きちんと乙女ゲーです。
戦乱の世もびっくりのあまあまなところはありますが、
うまくシナリオの整合性が取れているので苛立つこともなく
読後感も爽やかで、とても良かったです。
短いと聞いていましたが思ったほどではなく、その分、
すっきりまとまっていて冗長にならず、飽きさせません。
以下
ネタバレ感想。