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現代ダークファンタジーサスペンス。舞台はアメリカ。単品で楽しめます。
Lifelineシリーズの二作目。テキスト量は前作のおよそ二倍。
BGMも場面によって変化します。
SFではなくファンタジーになりますが、魔法に関する設定はよく練られています。
主人公はアリカ・ランフィア。彼女は血魔法とルーン文字を操る魔法使いです。
状況に翻弄されるストーリーだった前作主人公のタイラーとは違い、
アリカは復讐と行方不明になった弟との再会という明確な目的を持っています。
そのため、アリカは問題の解決方法を自分で既に見つけています。
プレイヤーはアリカの良き相談役となって、彼女が目的を達成するのを助けるのが役割です。
なかなかタフな女の子で、芯が強く、皮肉屋なところも可愛い。
それもそのはず、彼女は過酷な環境で生まれ育っており、
自分で自分のことをなんでもやらなければならなかったため、非常にしたたか。
まず彼女が「寝る」と言ったらきれいな部屋でベッドに入るのではなく
ゴミ箱の隣にダンボールを敷いて横になる、という意味です。
何度か「車を盗もうか」といった犯罪に走りそうになりますが、
実際に犯罪に手を染めることは、確認した限りではありません。
前作のタイラーはプレイヤーが女として設定されていましたが、
今作ではプレイヤーは男として設定されています。
とはいえタイラーもアリカも大変な状況に置かれているので、
二人とはぐくむのは主に信頼と絆というのが良かった。
感心したのは、テキストがちゃんとローカライズされていること。
例えば「歩きながらどんな歌を歌おうか」という話題では「トトロのさんぽ」や
「上を向いて歩こう」といった歌が出ます。
すべてではないのでネタが分からないときもありますが、本筋には関係なく、
「分からない」と答えることも可能ですのであまり気になりませんでした。
単純な選択が多かった前作とは違い、今作ではトリッキーな選択肢もあり、
飽きずに楽しめました。二周目からは選択肢ごとに戻れる上に
高速モードが使用できます。
また、終始孤独だったタイラーと違って、今作では会話内容が表示されるようになったため、
アリカは周囲の人とのやり取り、敵との緊迫した対峙などが楽しめます。
乗り越えるべき課題もぐっと増えて遊びがいがある。
また、空気感を物語るのがうまいですね。
トゥルーエンドには胸がいっぱいになりました。
以下
ネタバレ感想。