S.Y.K ~新説西遊記~

  • 2011.05.08 Sunday
  • 17:52
S.Y.K ~新説西遊記~(通常版)
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天竺道中恋愛AVG。主人公は玄奘三蔵法師として、経典を得て世界に安寧をもたらすために愉快な仲間達と共に天竺を目指します。お供=攻略対象はお馴染みの悟空、悟浄、八戒、玉龍+隠しキャラの5名。
漫画版でのイメージが強い西遊記ですが本作はいい意味で裏切ってくれています。
女好きの八戒は原作通りとして、やる気が欠片もないダルダル系ヒーローの悟空、生真面目トラウマ持ちの悟浄、純粋キャラの玉龍。特に「やる気のない悟空」が新しい(笑)
主人公の玄奘は三蔵法師に相応しい真面目な性格で可愛いです。

OP主題歌がいいですね。
二種類あるのですが、どちらもいいです。サウンドもシステムも必要なものは大体揃っています。回想モード時の巻き戻し機能が便利。
スキップしすぎて見たいイベントまで飛ばすことが多いのでありがたいです。

惜しむらくは、セーブ数の少なさ。
12個ぐらいしかないので、各キャラにつき2〜3個しかセーブできないのは痛い。

徳をためるお助けイベントが楽しい。
天竺に向かってる感がしていいです。毎回攻略キャラ優先でやるので、派遣できる部下によりシナリオに微妙な変化があるのも良かったです。
シナリオは……戦闘描写を乙女ゲーに求めるのは酷ということか。
どのキャラのルートも外さない感があります。乙女ゲーム初心者にもオススメの安心クオリティ。基本的にコミカルなテンポで進んでいきます。
後半はキャラごとに展開も黒幕も大きく変わってくるので飽きさせないのが好印象でした。イラストも綺麗です。

以下ネタバレ感想。
プレイ順は八戒→玉龍→悟浄→悟空→隠しでした。
結果的に一番いい順番でプレイした気がします。

シナリオはラブだけでなく男の友情がクローズアップされてて、すごく良かったんだけど、こういっちゃなんだがちょっとあざとさを感じた。

八戒
これぞロマンス!と言わんばかりのドラマティックな展開が詰め込まれていた八戒ルート。
他キャラは前世という強力なアイテムがあるのでどうにか帳尻を合わせようとしたんだろうな、とか大人の事情を察してしまった。洋服屋さんでのイベントが可愛い。ところで、王子様なのに暗器使いってどういうことなんだ……何を思って得物に暗器を選んだんだろう。単に相性が良かっただけか。
軽薄キャラと思いきや、実は全然遊んでなかった八戒さん。彼は彼なりに重いものを背負って旅してたんだなあ、と感慨深くなりました。初めて会った時にあっさり仲間になってくれた理由も掴めて良かったです。ED、玄奘は王族のドロドロに巻き込まれて新たな心労を背負うことになりそうだな。

玉龍
お師匠様、と一生懸命慕ってくる玉龍が可愛いルート。玉龍が感情を取り戻して成長していく姿に感慨もひとしお。でもこの二人は、家庭を持って一箇所に落ち着いて穏やかに暮らす、という未来を一生選べないんだなあと思うと何だか切ないな。銀閣との交流が良かった。そこで人間らしい感情を手に入れる流れも良かった。玉龍が最強すぎて護衛内でのパワーバランスが崩れまくってました。SYKはRPGにしたら玉龍がレベル63くらいにも関わらず悟浄と八戒がレベル35〜38くらい、悟空のレベルは諸事情により10くらいで止まっている印象があります。ちなみに蘇芳のレベルは35くらい。蘇芳は決して弱いわけではないと思います。でも周りが人外で唯一まともに戦ったのがレベル63くらいの王子様だから弱く見えるだけだと思われ……ちなみに金閣と銀閣はレベル40くらい。

悟浄
堅物同士の青春真っ只中な感触が大爆発していた微笑ましいルート。玄奘のおかげでトラウマ乗り越えられて良かったね良かったね。一番地に足がついたエンドだった気がします。
悟浄ルートの黒幕は、あそこで罪悪感を植え付けておいて後で役立てるためにわざとやったようにしか思えません。だって悟浄が死んで困るの黒幕のほうだし。
蘇芳エンドで完全当て馬扱いだった悟浄ですが、あれって恋愛感情か?と思ってしまった。蘇芳が言うようにあっさり引き下がりすぎだし、何と言うか、悟浄って単に贖罪の続きしたかっただけなんじゃないかなあ……。だって隠しルートの悟浄って、はっきり言うと何の役にも立ってないに近い。守るべき主である玄奘を二回も誘拐され護衛としての面目丸潰れで、しかも二度目は奪還できなくてやっと見つけたと思ったら玄奘は敵だと思ってた奴といい仲に なってて、そんで蘇芳に指示されるままに何となく地上で戦ってたら戦い終わっちゃった、って感じですよね。天竺にだって玄奘と辿り付いたわけじゃないし、 彼のトラウマと贖罪の重さを考えたら目的を達したとはいい難い心境なのでは。不完全燃焼というか。
しかも全てが解決したのに、贖罪に至る象徴というべき玄奘が見るからに不幸そうな顔をしている。ここで、「今玄奘様を助けたら贖罪できるかも!」という彼の中の罰してくださいスピリットが疼いちゃったのかなと思いました。ひょっこり蘇芳が出てきて怒るどころかにっこり笑って引き下がれたのも、恋愛感情じゃなくて贖罪の気持ちしかなかったからのように見えた。
悟浄はいつも誰かに罰してほしいと願ってて、悟浄ルートで玄奘に諭されるまでは自分の幸せを求めていいんだ、という気持ちにはならないこ とからも、あの時点で玄奘を求めるのは自分が玄奘といて幸せだからではなく、玄奘を「幸せにしなければならない」と感じているからですよね。義務感と罪悪 感から。何故なら、玄奘を守れなかったから。
そう思うと、どう考えても蘇芳ルートの悟浄に恋愛感情があったように思えない……いや、悟空ルートから分岐したから余計にそう思うのかもしれないけど。

悟空
琥珀の首飾りを買ってきてくれるイベントは今作屈指のニヤニヤイベント。玄奘以上にか弱いので、仲間が玄奘を気遣っても「大丈夫?」「そんなことより悟空が」「Σうわあ倒れてる!」みたいなノリになって、何と言うか、良い意味で玄奘がお姫様扱いされているという印象を薄めてくれました。私は別にお姫様扱いでも全然構わないのですが。三蔵法師ってそういうポジションだし、三蔵法師が大立ち回りを演じるっていうのも妙ですし。
閻魔様スチルの大人の色気が半端ない。あの顔で微笑まれるとドキドキしてしまう……!金蝉子との悲恋がもう少し詳しく見たかった……!輝くばかりの聖女オーラを持つ儚い印象の金蝉子と、色気漂う憂いのある大人の男のカップルって萌えませんか。お互いに自分の信念を曲げないのもいい。
正体は全然分からなかったのでキレイに引っかかりました。「悟空」というキャラに強力な先入観があることを利用したうまい設定だったなと思います。
道理で木叉様が嫌がるわけだ。こいつワガママばっかりだな何様だよとか思っちゃってごめんね。そら嫌だわ。真君おかしいわ。
真君のスイッチ入っちゃったイベントを見るに、首飾りを買った段階で相当好きになってますよね。つっかかるのは好きな子はいじめちゃえの心理ですかそうですか(にやにや)
EDでニートじゃなくてきちんと働いてて感心しました。でもニートは何だかんだ言って悟空のプライド的に許せないと見た。真君は、あそこでスイッチ入らなければ悟空=大聖として自分の中でうまく消化したんだと信じたい。だってそうじゃなきゃ怖すぎるよ消されるよォオオオ

隠し
すんごい萌えた覚えがあるのにどこがどう、と今咄嗟に出てこない蘇芳ルート。つまり全部ってことですよね、分かります。金閣が蘭花好きだから蘇芳に無理やり蘭花になってもらってる、ってことになってたけど、蘇芳って女形好きですよね。でも自分からいつもやってたら変態みたいだから、金閣がものすごく気を使ってるんだとエスパー。いや、七割自分の趣味でもあると思うんだけど。金閣と銀閣の忠誠心は何か納得がいってほんわりしました。だって、恐らく蘇芳が始めて下級である二人をまともに扱って、いじめられたら怒って怪我したら泣いて心配して、って寄り添ってくれた存在だったはず。弱者=ゴミのように扱われる冥界でどれほど救いになったかと思うと……!上級になるために死に物狂いで頑張りたくもなるというものです。蘇芳は何か、不憫ですよね……。未だに女形やったりするところから本気で演劇が好きだったのが察せられるし、でも二度と一座の人間として舞台に立てない。前世とやらのせいで、というのが何と言うかもう。そこで冥界や玄奘を恨まないのが蘇芳のいいところです。ところで脱獄後の雨スチルでは金閣と銀閣にはひざをついて欲しかった。個人的な好みの問題で。エンディング後の遠距離恋愛しんどそうだなあ……でも玄奘を無理やり冥界につれていかないのは自分が昔無理やりつれていかれて死ぬほど苦労したからなんだろうなあ……つかず離れずの距離を保とうとしながら段々惹かれてしまって、という描写が良かったです。


あと思ったことメモ。誤解のないように言っておくと、あの、私は悟浄が好きです。

冥界から三蔵奪還時。
従者にも関わらず主人をみすみす誘拐させておいて、こいつら揃って詫びの一言もねーのかよ。従者だろ。玉龍と悟空は不可抗力。八戒は諸事情により半ば無理やりだから仕方ないにしても悟浄よ、お前は望んでついてきたんだろーが世直しの旅に。

「そうですね、仲間ですね」って、元はと言えばお前らの油断のせいで主人を危険にさらしておきながら何だその態度は……
いや主人公はいい。とても性格のいい子だと思う。これぞ三蔵である。三蔵法師として仲間が助けにきてくれて感謝して自分の無力を悔しいと思う流れはとてもいい。だがそこに「あ、そうですか?イエーイナカーマ!」ってあっさり乗っかられると見てるほうはもやっとするものがあってだな。
そこはまず「お守りできず申し訳ございませんでした」だろ……玄奘の唇にうっかり触れたからって死んでお詫びしてる場合じゃないよ……悟浄……
普通、主人に「仲間ですね」なんて言われたら恐縮するのでは……
しかも、何度も言うが、誘拐されたのって自分の力不足で守れなかったせいなんだぜ……
釈然としない……しかも助けられたのって結局玉龍と悟空の機転のおかげだし……


とかなんとか小姑のようにブツブツ言ってしまいましたが、「黒と金の開かない鍵。」プレイ中に改めて思うと、SYKの攻略キャラはなんて真っ当なんだろうとしみじみしてしまいました。ぼろくそ言って正直申し訳ない。だって、誰も病まないんですよ。すごい。(真君以外は)誰も玄奘を監禁しようとしないし誰も玄奘を無理やりやっちまおうとしないし手も出さないなんて、SYKのキャラって(真君以外は)みんなすごく紳士じゃないか……あれっ?私文句言う筋合いじゃなかっ……反省しました。蓮咲伝も買います。
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