デザート・キングダム イシュマール&ウンバラ 感想

  • 2013.03.26 Tuesday
  • 02:49
デザート・キングダム ポータブル(通常版)


イシュマールとウンバラの感想です。
イシュマールルートはこの作品の集大成ともいうべき良い出来でした。

CAGE-OPEN-とか蝶毒幻想夜話とかやってたんですが、
どっちも濃すぎて消化不良気味になり、ときめきレストランにうつつを抜かす日々です。
ひしひしと感じる大御所の本気におののいています。起動ボイスとか抜かりないですよね。
音羽さんはあのぼんやりした感じが可愛いです。
でも何故か店によく来るのは辻さんだったりします。
霧島さんもやんちゃそうな三人組もキャラ立ってますし、
しばらくハマりそうなんですが、夜中にやるとお腹空くのだけが難点です。
たまに他の皆さんの店行くとセンス良く超綺麗に整えられてて、
自分のセンスのない店だとまるで給食みたいで絶望感でいっぱいになります。
美的センスって、アマゾンではいつから取り扱うんですかね?

以下ネタバレ感想。
イシュマール


最初の頃の喧嘩売ってんのか?と言わんばかりの
まくし立てるような長口上にもめげない姫の小悪魔っぷりに(・∀・)ニヤニヤ

押しかけ女房おいしいです。
ここまで女の子にガンガン押されたことがなかったらしいイシュマールの
狼狽っぷりが微笑ましいです。
それなんてエロゲ?と言わんばかりの夢のようなシチュエーションですよ。

で、部屋の端っこで二時間じっとしてたらイシュマールが優しくなりました。
身動きせずに固まってる姫様つええ。

「構ってほしそうにしてる子猫を放置してるようで心が痛む」
イシュマールにそんな情があったとは……

寝ぼけてイシュマールに抱きついちゃう姫はお約束だけどかわいい。

そして添い寝は自分が始めてと聞いて喜んじゃうイシュマール
姫のために張り切ってパンとか焼いちゃってるイシュマール
しかも甘いのと塩辛いの……
行き先表示板に椅子まで用意しはじめ、と意外に甲斐甲斐しいイシュマール
この人多分、根は世話好きなんだろうなあとにこやかな気分になります。

ポーズとして、はあ?めんどくさいんだけど、みたいな風に見せかけるけど
内心では頼られてウキウキしてるのがよく分かって面白いです。

まくらとか用意し始めた辺りで、この二人はダメだ、と思いました。
浮かれすぎだろと思ってたらセラが突っ込んでくれました。
な、サンドイッチ作りあいっことかな、バカップルにもほどがあるよな。
無自覚なのが質が悪い二人です。

で、前半の小悪魔な姫とのウキウキ☆嬉し恥ずかし同棲生活から一転、
姫が魔神である証拠を目の前に突きつけられたイシュマールの変貌と
シナリオの急転直下振りにすごく盛り上がりました。

自分自身にとって都合の良い「神」像を勝手に作り上げていたにも関わらず
「神」を否定し続けるイシュマールは、当然、姫が魔神であると認識して
かなり衝撃を受けます。

でも、神を躍起になって否定しちゃうのって、裏を返せば興味ありありで執着してるわけで。
真の意味で信じていなければ、神とか信仰に無関心になって、どうでもよくなるのに
イシュマールは救済をどこかで強く強く望んでて、でもそれは果たされないことから
勝手に裏切られたように感じて神を憎み、否定するのに
執念を燃やすようになってしまうのです。

神を否定するために国を乗っ取り、人の心から神を消し去り、そうして神を殺す。
それを実現するためにイシュマールが本気出しちゃって姫はマジで死にかけるのですが、
この辺りのシナリオ展開がとても良かったです。
イシュマールが真に消したいのは過去の傷によって苦しみ、
どこかで救い(=神)を求めてしまう幼かった自分の心であるにも関わらず、
それを他者に押し付けようとするのですね。
それは親切心でも、ましてや真実を探求するなんて御大層なお題目のためではない。

イシュマールは、神を無邪気に信仰している人を見るのが辛い。ただそれだけ。
何故なら過去の自分と亡くなった家族を見せられてるようだから。
そのために人の信仰をまるごと否定して、誰かの心にある神まで殺そうとするって
イシュマールの最大限のエゴというか、恐ろしい考えだなあと思いました。
これと同じだけ、自分の信じる神を相手に押し付けるのも良くないですが。
その辺りをうまく料理したシナリオで、胸を打つものがありました。

で、神を否定するくせに失敗したら都合良くすべての責任を
運命と神のせいにするイシュマール。
神への子供じみた執着が上手に表現されてて、その後の姫の弱りように
激しく動揺するイシュマールもおいしい。

人間になって病気になったアスパシアに最初に食べ物をくれるのが、
最初に願いを叶えた人っていうのもいいですね。モブの人が光る。
そしていろんな人間に助けられて優しさに触れていき、
姫もまた「人間」を救う「魔神」とは、と想いを馳せる。

お互いに自分本位な考え方をしていた姫とイシュマールの対比が良かったです。
ハッピーエンドも平和で良いですが、司教エンドも実に良かった。
記憶をなくした姫を見て、イシュマールはずーっと自分のやったことの是非を
問い続けながらも教団を離れられず姫の傍に居続けるんですね。
幻のように消えてしまった、姫と過ごした輝かしい日々に独りで想いを馳せながら。
神を殺す、という目的を達成したことで、
代わりに姫との思い出を喪うという皮肉な結末に燃えた。

イシュマールが真に望んでいたのは、過去との決別だった、というのが
良いシナリオだったと思います。

テーマである「神」と「信仰」を説教臭くならないようにあくまでさらっと描写してるのが
この作品の良いところで、物語に深みを出してるとは思うのですが、
でもなんだろう……何かが足りない気がする。
微糖なのはいいんですが、多分、姫様がいざ恋愛となると
「はあ!? 何言ってんの!?」とか言って
乙女心を発揮していちゃついてくれないのが原因かもしれません。
結ばれるまではそれがドタバタ劇になって面白かったんですが、
両想いになったんならもうちょっと姫様には素直になってもらいたいなあ……

元々作品自体が、攻略対象が甘い言葉を無条件で囁くようなことがなくて
自然な流れで想いが通じ合い、ちょっとした言葉から互いの好意を感じ取れるような、
硬派なところがあるからかもしれません。そこが好きなんですが、
乙女ゲームなんだからもうちょっとだけ踏み込んで欲しい気もする。
でもこの辺りのさじ加減って難しいですね。
あんまやりすぎても「ハァ、そうですか」ってしらけちゃうのも分かるので……
余談ですが、BGMがアラビアンぽくて好きでした。
姫様の枠から飛び出してのツッコミも好き。

ウンバラバッパー


はい、ちまたでは大人気のウンバラルート。
……なんですが、個人的にどうも、萌えそこねました。
以下、ウンバラ好きは見ないほうがいいかも。すみません。





ウンバラ好きなだけに、本当に納得がいかなかったルートでした。
というのも、蛇足のように思えてしまったんですよね。
この作品のテーマは神と信仰で、イシュマールルートでは
それがとても綺麗に収束したからこそ、素直に萌えられなかったのです。
ウンバラそのものはすごく好きですし、報われない片想いにも萌えるので
ウンバラルートが必要なのは分かります。けど他にもっとやりようがあったと思う。

グランドエンドであるウンバラルートの姫って、魔神ルートじゃないですか。

人間という生き物に触れ、営みに触れ、神と人との在り方を知るために
キングダムにやってきたのに、
姫は結局「人間って自分勝手よね、やっぱ魔神だわ」みたいな
考えのままで、精霊であるウンバラと結ばれてしまうのが、もやっとします。

ウンバラを蘇らせるために魔神としての腕を磨いて、姫はすごく強い魔神になるんですね。
これ言っちゃいけないとは思うんですが、本末転倒じゃね?と思ってしまうんです。
お父さんの当初の考えとは大幅にズレてますよね。
このルートの姫って、多分人間にはさほど興味持ってない。

ずっと傍にいてくれたウンバラのためにがんばるわけで、
魔神と精霊だけで完結してしまってるのが……
人間世界に修行に来た意味って……と思ってしまう。
しかもこんなにウンバラに辛い想いを強いてですよ、存在を消失して、
姫はすごく傷ついただろうし、人間どころじゃなくなったと思うんですよ。
ウンバラ(精霊)のことしか考えられなくなって、修行に励むって
それって魔神としてはどうなの? 魔神と精霊だけが高位知的生命体で
人間は自分勝手で劣った生命体、みたいな認識の、
鼻持ちならない魔神になってしまうのでは?
それって、聖女であり立派な考えを持っていた母のマリークレープさんの意志は
どこ行っちゃうの……と思ってしまうんですよ。姫は魔神と人間のハーフで、
だからこそ父魔神はわざわざ愛娘を下界に落として人間を学ばせようとしたはず。
他の魔神はともかく、姫だけは人間をよく知らなければならないし、
人間への慈悲を持たなければならないという考えがあってこそですよね。
でもウンバラルートって、その辺りの意図が大失敗、
姫は自身が人間でもあるという本当の意味での自覚を持てなかったとしか思えない。

人間世界で共に困難を乗り越えた仲間、という位置づけなんだろうけど、
人間世界に来て、人間を鴨にした挙句、人間を度外視した魔神になるなら、
最初からお目付け役として精霊はつけるべきじゃなかった気がします。
そして、こんなことを思ってしまったのが悲しい。だってウンバラ好きなので。

ウンバラをお目付け役として付けた意図が分からなくなってしまった。
そりゃ姫の精神面の支えになるためって分かるけど、本当の意味で自立させるなら
孤独に耐えて頑張るのも必要だと思いますよ。
で、何故お目付け役として付けたのかっていうのに、制作者側の事情があるから、とか
怠慢だと思うんですよ。
主人公のナビ役が必要で、そのほうがユーザーを飽きさせないからとか、
そんなのは分かっています。でもそこをうまく料理するのが制作者側の仕事でしょう。
ゲームしてるのにそんな裏の事情なんて見たくないし知りたくないし、察したくもない。
ウンバラルートで一気に興ざめしてしまって、自分の中でデザキンはとても
良い位置にまで来てたのに、冷水をぶっかけられたような気分になりました。

ならさあ、人間世界に降りて修行する意味がそもそもなかったんじゃないかと思うのです。
あと、姫様側からのウンバラへの好意がよく分からなかった。
姫が恋をしているのが伝わってこないのに、ウンバラだけ想いが強いのは分かるから
余計に納得がいかないというか、ああ設定補完ルートね、とか
思っちゃって冷めてしまいました。

ウンバラが他ルートの記憶を持ってる必要性もよく分からない。
「自分はあの時こんだけ悔しくて切なかったんですよー」って
言わせるためだけの設定ですよね……
そもそもそんな器用なことができるようにしたから消えなきゃいけなくなったんじゃ……
メタ的な発言をしまくるのがウンバラの味だったけど、
物語に矛盾が生まれてしまうなら設定を変えても良かったと思います。
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