Ariard -少年アリス-

  • 2013.07.11 Thursday
  • 10:12
Ariard -少年アリス-
Ariard -少年アリス-
posted with amazlet at 13.07.10
Latte (2013-01-25)

BL18禁、不思議の国ダークファンタジーADV。主人公総受けリバなし。

非常に丁寧に作られた作品です。
細かい部分まで配慮されていて、不思議の国のアリスの世界観を壊しません。

本を思わせる美しいユーザーインターフェイスには惚れ惚れしました。
作り手のセンスを感じられます。特にエンディングリストのデザインが
アリスらしくてとても好きです。システム的にも不具合はなく、プレイは快適でした。

また、全体的に背景美術がとても美しいです。
キャラクターの部屋などは細かいところまで描き込みがあって
見ているだけでも楽しい。
それぞれの性格が感じられますし、かなり力が入っている印象でした。

演出にはとても力が入っていて作り手の愛情を感じられます。
蝶がひらひら飛んだり、煙が形を成したり、
ハサミと針と糸が飛び回ったり、細かい演出は見ているだけでも楽しいです。
また、OPムービーは見事な出来ですので一見の価値あり。
グラフィックは好みだと思いますが、私はアリスらしくて好きでした。

また、音楽が素晴らしいです。
どこか神秘的で不思議な雰囲気の歌唱曲が作品の世界観にぴったりでした。
OPの「Ariard」「地下の国」が好きです。

シナリオはきちんとまとまっていて良かったと思います。
さくさく進む印象ですが、濡れ場は充分ですし、
長ければいいというわけでもないので問題はありません。
ルートごとに展開もきちんと違っていて面白かったです。
大作ADVは胃もたれする、という方にはおすすめ。
良い意味で、あっさりしています。
制作者さんには短いという意見にめげないで欲しいところ。
これくらいで話をまとめるブランドがあっても良い。
欲を言えば、もう少し攻略対象と心を通わせるようなシーンと、
真相の掘り下げがあったら良かったかなと思いました。
恐らく意図的に外されたのだろうと思うのですが……。
とはいえこの作品は萌え的シーンよりもお話を重視している印象が
強いので、これはこれでいいような気もしています。
濡れ場もあっさりでしたが、自分にはこれくらいでちょうどよかったです。
文体もさらさらと読みやすいものでした。

物語はアリスであり有純が白兎によって不思議の国に
突然連れてこられて、帰ろうと模索するところから始まります。
基本的に攻略対象は最初から好感度MAXですので
ちやほや愛され主人公です。かなり受け受けしい子なうえに、
アリスは迷うものとあって「でもでもだって」的な振る舞いが多い。

個人的には、キャタピラーが攻略対象になったことがポイント高いです。
期待通り、蛹ルートは見応えがあるもので萌えました。
王とジャックは非攻略対象ですが魅力的なキャラクターでした。

以下ネタバレ感想。
主人公
『Ariard-少年アリス-』
始めのうちは正直苦手だったのですが、チェシャ猫ルートと蛹ルートは良かったです。
彼はかなりの精神的重圧に長年苦しんでいて、外では自分を作って
優しい好青年を演じていたものが、不思議の国に連れて来られたことで
タガが外れてしまったのだと考えると、思春期だし、
これくらいの頑なさは仕方ない気もします。
バッドエンドの淫乱エンドにはわくわくしました。チェシャ猫かわいそう。


白兎
『Ariard-少年アリス-』
白兎はみんなセクハラ属性がないといけない、みたいな決まり事があるんでしょうか。
思ったより性悪なヤンデレで、アリスを何でそこまで求めるのか
不思議でしたが過去編見てアリスの天使ぶりにぶっ飛びました。
可愛すぎだろ。あれはしょうがねーや。白兎もメロメロになるわ。

何か、洗脳っていうか、主人公が根負けしたって感じでした。


双子
『Ariard-少年アリス-』
双子を選ぶと蛹に「え……?」みたいな反応をされるのに笑いました。
私もそう思います。えーと、濡れ場が多くてお腹いっぱい。
話は見応えがあったと思います。バッドエンドが怖かったです。
アリスのためにケンカするようになる双子にこちらまで悲しい気持ちになりました。
双子のお菓子の家の背景美術が好きです。


チェシャ猫
『Ariard-少年アリス-』
本当に良い奴。しゅんとした感じの立ち絵が可愛いです。
チェシャ猫ルートは年相応な感じで良かった。
彼は唯一、主人公の名前を呼んでくれて、アリス扱いしないので癒しでした。
アリスがチェシャ猫に惹かれる理由に説得力があった。
力の使い方も教えてくれますし、チェシャ猫ルートは安定感がありました。


帽子屋
『Ariard-少年アリス-』
愛が重い……。
まさに真綿で首をしめられるような愛です。
最初は自分が不思議の国に落とされたら帽子屋を頼るかなーと思ってましたが、
彼は人をダメにするタイプの愛し方をしますね。白兎よりも病的な印象を受けました。
帽子屋の部屋の背景美術が、ちょっと硬質なイメージがあって彼らしくて好き。



『Ariard-少年アリス-』
彼の淡々とした喋り方が心地良くて、ずっと聞いていたくなりました。
寝る前に本とか読んで欲しいです。
蛹は思った以上に優しくてびっくりしました。もっとそっけないかと……。
アリスが積極的になるのも良かったです。
どことなく大人の色気がありますし、蛹みたいな人って全力で追いかけたくなりますね。
面倒見も良いですし、女王を気の毒に思って手助けしたことを考えると
蛹は元来優しい人なんだろうなと思います。ところで蛹の女王への感情って
本当に恋愛だったんだろうか……憧れとか、敬愛みたいな感じだったんじゃないだろうか。

あと幼少アリスが犯罪的に可愛いです。



『Ariard-少年アリス-』
アリスに心底興味がないのが良かったです。
彼の冷たい声にはゾクゾクしました。新たな性癖に目覚めそうになります。
唯一ある王バッドエンドでアリスを女に作り変えようとするのが何かリアルでした。
性癖の壁って分厚いよな。

元はといえば王の強引な手法がすべての元凶で、つまり自業自得なんですけど、
王の憎しみはよく理解できました。
だってこの人、帰りたくて王にまで上り詰めたのに
女王が自分を裏切った挙句に地上で家族ごっこしてるとなったら
プライドズタボロだし、自分は帰りたくても帰れないのを考えれば
女王を憎んで当然だと思います。あと人望の無さに涙目。

つーか王は多分女王を好きになりつつあったんだけど
女王はそうじゃなかったっていう絶望感もあるんだろうな。
白兎ルートで退位した後に女王に向き合いたかった、みたいなことを言ってたので……。

王は結局、最初から最後まで不思議の国に馴染めなかった人で
それを考えるとやはり気の毒な気もします。退位後の王に幸あれ。


ジャック
『Ariard-少年アリス-』
ジャックは帽子屋が候補者にならなければ自分にもワンチャンスあったと
思ってるみたいですが、余ったらそれは漏れなく王のものになってたと思うので
どっちにしろジャックが候補者になる芽はなかったと思います。
良い人なんだけどね……。
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