ファイナルファンタジー零式

  • 2014.01.31 Friday
  • 02:12
ファイナルファンタジー零式


クリアしました。
0組一人ひとりの特性を活かした戦闘システム、素晴らしかったです。
「ルシ」だの「アギト」だの「ファントマ」だの、専門用語に最初は面食らいましたが
ちゃんとモブキャラの話を聞くようにすればおおむね理解できる作りになっています。
逆にモブキャラを無視すると厳しいかもしれない。

この作品からは強いメッセージ性を感じました。
なぜあれほど衝撃的なプロローグでなければならなかったのか、
なぜ有名な声優陣ばかりだったのか、
なぜ0組は作中、死んでもマザーの手によって生き返り、
なぜラストシーンはああでなければならなかったのか。

すべてに意味があると感じ、
制作陣の強いメッセージに胸を打たれて、心が震えました。

制作陣は恐らく、この作品を若い人、つまり中高生など
0組と同じ年代の人たちにプレイしてもらいたいと思っているはず。

BUMP OF CHICKENの哀愁と透明感のある歌声がぴったりで、
エンディングはうっかりネタバレして知ってたのに、号泣しました。
これから二周目いってきますので、そちらは別記事で。

以下ネタバレ感想。
ゲームではキャラクターが何度でも生き返るから、
子どもたちはゲーム脳になって現実世界の生死が受け入れられなくなる。


そんな声に、全力で一矢報いた作品でした。


クリスタルの力によって死者を強制的に忘れる世界。
戦争のさなか、死をも恐れぬ獅子奮迅の活躍を見せるキャラクターたち。
だからこそラストシーンはあの形でなければならなかったのだと思います。

零式はカトル准将の言う通り、「因果応報」を意識して作られている。
だからこそ、「死」で始まって「死」で終わる。

0組はマザーによって刷り込まれ、ファントマを抜いて糧にすることで
「魔人」と呼ばれるに至る力を手に入れていた。
蒼龍にいたモグが、「ファントマを抜くことは存在の消滅、完全な死を意味する」
はっきり明言していたことからも、他に手段がなかったとはいえ
やはり0組の戦闘方法はとても業が深いものだったと言わざるを得ない。

戦争が進むにつれモブキャラがどんどん減っていくのは
地味に心に来ました。そしてそれを、誰も覚えていないのも……。

プロローグのイザナの最期にも泣いてしまい、そしてその後に
誰も彼を覚えていない、という様子がこの世界の異常性を際立たせていたこと、
また、戦争というのは0組のような英雄だけではなく、
イザナのような名もなき一兵卒の犠牲によって成り立っているのを
はっきりと突きつけたもので、制作陣の誠実さを感じました。
イザナの死は物語の大きな鍵となっていきますし、
これ以上ないプロローグだったと思います。

序盤でドクター・アレシアが提案した「アギト候補生」の戦争投入が
正直、かなりイカれてるとしか思えないのですが
朱雀領の壊滅的なダメージと、兵力の圧倒的な差によって
承諾せざるを得ない状況で、実際に普通の学生だった子どもたちが
戦争に向かっていくのは悲壮そのものでした。
特にバハムート隊とかさぁ……ひどすぎるだろ……

「アギトになるため」って名目で大人がいいように学生を利用しているようにしか
見えなくて、なんとも言えない気分になりました。
クラサメ隊長はそれをよく分かってたんだろうな。
だからこそ、半端な慰めや激励の言葉をかけなかったんだろう。

有名な声優陣ばかりだったのは、12人もいるキャラクターに
個性をつけ、いち早く親しみを持ってもらうためだったと思います。
キャラクターが誰だか分からなくても、声優で覚えられる。
あとは声優が有名どころのほうがファンが集まりやすいのもあるだろうけど。



0組

ただ一度しかないはずの生、けれど0組はそれをマザーによって
何度も生き返らせてもらう【特権】を持っていた。

だからこそずっと死への恐怖を抑えこむことができていた。
だけど最後の最後で、「次はもう目覚めない」。
0組はそこでやっと、大人に都合良く使われる兵器ではなく
【ただの子ども】になれた。

キャラクターたちは死に直面したとき、死を恐れて泣く。

シンクの「どう死ぬかを選ぶのは、どう生きるかを選ぶこと」というセリフが
すべてを物語っていて、だからこそ最後まで命を無駄にすることなく生きなければ、
というメッセージが心に響きました。

普段の0組はマザーを純粋に慕う子どもにしか過ぎなくて、
戦いのための学問と殺すための術だけを学んで無邪気に学園生活している様子が
なんだか切なかったです。

最終章でマザーの庇護を離れ、死を覚悟して運命に立ち向かい、
死への恐怖を受け入れながら安らかに眠りにつくのは、
子ども時代の終焉の象徴でもあります。

最初はキャラの区別をつけることすら難しかったのにエンディングでは
一人ひとりの個性がはっきり見分けられるようになっていたからこそ
胸に迫るものがありました。あと、テーマソングはすごく良い歌ですね。

エンディングはぼろぼろ泣いたけど、美しい終わりだったと思います。


エース
クール系なのかと思いきや、イザナの死に涙して、歳相応に
0組の面々を疎ましがってみたり、クラサメ隊長に言い返してみたり、
感情豊かなところが可愛かったです。
恐らくは初心者用に設定されたキャラだけあって、戦闘は使いやすかった。
一周目はずっとお世話になってました。


デュース
優しそうに見えて、怒るときはちゃんと怒るのですね。
戦闘は慣れるまで大変ですが、デュースはメインで使うより
サブで補佐してもらったほうがいいな。


トレイ
ネタキャラのような扱いをされてますが、「一人のために皆を犠牲にできない」と
言い放ったクイーンに激高しかけたマキナを
「もっと遠くに行こうと言ってるだけですよ」と宥めてみたり、
マキナに食ってかかろうとしたケイトを「私達が争っても意味はない」と
たしなめてみたり、頭脳派は伊達じゃなかった。
戦闘は育ててなかったので、まだちょっと慣れない。


ケイト
喜怒哀楽がはっきりしてて、可愛かったです。ケイトには共感しやすい。
戦闘は使いやすかったです。キングとケイトもよく使ってました。


シンク
ふわふわしてるように見せかけて、兄の死で0組をなじるマキナに対し
「気持ちは分かるけど、他の兵士にだって友達や家族や恋人がいるのにね」と言ってのける。
シンクは大切なものをわかってるキャラとして設定されてるんだなと思って
好感が持てました。


サイス
バックラーを二つつけて壁役にしてごめん。
ちょっと乱暴だけど、ケイトのほうが頭に血が登りやすい印象。


セブン
理知的なキャラ。たまたまラストバトルでマキナとレムの輝石に
詫びるキャラがセブンだったのですが、直前に彼女がレムの意志を
尊重したつもりだったけど、と後悔する様子を見せていただけに
感慨深いものがありました。
戦闘はすげー使いにくかったです。アクションかっこいいのに……


エイト
エイトも理知的なキャラですね。筋肉バカじゃないのが好感持てました。
「隊長に感謝しなくちゃな」って言ってたのもエイトだったし。
ラストシーンで今後について考えることを提案したのもエイトで、
思いやりのある子ですよね。


ナイン
クラサメ隊長に食ってかかってたのに、最後には隊長を忘れない!と
言い切ってたのが微笑ましかったです。
ぶん殴られたのが却って好印象だったんですね。ナインは分かりやすくていい。


ジャック
なかなか味わい深いキャラです。彼はあの明るさを「装ってる」感がすごかった。
「前向きに考えれば前向きな未来が描けるんだよ」はとても彼らしい。
敢えてあの役回りを引き受けてるんだろうな……


クイーン
まじめすぎて物言いがきつくなってしまうけど
いつも真剣に生きてて、好感が持てました。
彼女は正論を口にしてしまうので、メンタル豆腐なマキナは
いちいち痛いところを突かれて怒っちゃうんだろうな……
使ってはいないけど、サブメンバーにいつもいたのでレベルは高め。


キング
恐ろしく使いやすいキャラ。声も渋くてかっこいい。
淡々としてるかと思いきや、フォローしたり冗談言ったりして
キングも良いキャラですね。ナインとウマが合うのもかわいい。


マキナ・クナギリ
まあ、プレイヤーに嫌われるのもむべなるかな。
最初はうざかったけどマキナはとても等身大で、
作られた強さがなくて人間味のある弱さが、割と嫌いじゃないです。

優等生だったのは0組がやって来るまでだった。
イザナの口振りを見る限り、彼らの兄弟ケンカはマキナが
イザナの自尊心を傷つけるようなことを無意識のうちにか、
意図的に言ってるようにしか見えず、そのためにエースが
イザナに功を立てさせてやろうとしてイザナが死んでしまうので、
つくづく因果ですね……。
お兄ちゃん風を吹かせるイザナがうざかったんだろうけどさぁ……

ただ、それなりに自信があったのに上には上がいて、0組の
魔人のごとき強さと、死をまったく恐れない姿に強い劣等感を抱いてしまった。
マキナはそれまで、挫折を知らなかったんでしょうね。
だから余計に打ちのめされて、這い上がり方が分からないまま
クリスタルに付け込まれてしまう。
マキナからすれば死ねば終わりなのが普通なんだから、毎回
致命傷を負うたびにものすごい恐怖に襲われるはず。
実際に生き返るまではにわかには信じられないだろうし……

死への恐怖、大切な人に忘れられる恐怖、生きていた証を失う恐怖、
レムを失う恐怖、そういったものに苛まれていたと思うと
マキナの弱さは人間としてごく当たり前のようにも思えて、
むしろ死に無頓着だった0組や、
病気のために早くから死を覚悟していたレムが強すぎるのかもしれません。
0組とは喧嘩して仲直り、というプロセスの途中で白虎クリスタルに
取り返しのつかない形で利用されてしまったのが気の毒でした。
クリスタルは精神を蝕むのに、恐れゆえに自分の弱さすら直視できなかった。

ただ、マキナがここまで頑なになってしまったのはどう考えても
レムのせいなんですよね。
良かれと思ってだろうけど、同郷の幼なじみとして特別だと思っていたマキナを
0組と同じ「その他大勢」としてくくってしまった。
だからマキナは一人で抱え込んで精神的に追いつめられてしまう。
得てして当事者より病人を囲む人たちのほうがパニックになりやすいもので、
それをレムは分かってなかったんですよね。
レムがマキナにだけ打ち明けていれば、マキナも監視役についてレムに
相談できただろうし。大体、クイーンの「お目付け役ってとこかしら」っていう
セリフにもあった通り0組はそれを承知の上で、それでも実力を認めて
迎え入れたのにね……

しかも余計際立つのは、同じ役目を背負ったナギとの差ですよ。
汚れ役を引き受ける9組だけあってナギの柔軟性の高いことよ……
あっさり「いやー、俺0組の監視しろって言われちゃって★」と
みずからバラしてうまく溶けこんでしまう要領の良さ……
さすがにマキナよりもずっと辛くてエグい任務ばかりやってただけはある。
クラサメ隊長の遺体から目をほじくりだしたのも9組ですよね?
しかもノーウィングタグも回収せず、遺体をその後放置したっぽいし。
9組がノーウィングタグを持って帰ったら目のことがバレて
立場上まずいからだろうけどさ……
マキナはまじめすぎたんだろうなあ……

兄の死にこだわるのは、兄であったはずの人物をまったく思い出せない自分に
「いつか自分も兄のように忘れ去られる存在になる」という恐怖ゆえだったと
思います。マキナにとって自分のルーツを知るのはレムしかおらず、
そのレムも失ったらマキナの遺品を受け取る人は誰もいなくなってしまう。
忘れられたくない、という恐怖に折り合いをつけられなかった。
レムは病気と向き合う時間が長かったから、整理ができちゃったんですよね。
死に方を選ぶことは生き方を選ぶことだと理解できていた。

自業自得と言い切っちゃうのも酷な気がするけど、ラストシーンで
マキナが教室に駆け込んできたときはきつかった。さすがにマキナが不憫でした。
だってさ、死者を忘れない世界になると知らされていなかったとしたら、
マキナとレムは希望を持って教室に駆け込んだはずなんですよ。
教室に入るその瞬間まで、0組は生きてると信じてたはず。
なぜなら記憶があるから。きっと生きてる、誠心誠意謝って仲直りをしよう。
そんな風に考えてたんじゃないだろうか。
一度ルシである二人が輝石化したのに生き返るなんて奇跡が起こったんだから、
まさか不死身の魔人、0組が死んでるなんて想像できるはずがない。
それなのに、記憶がある状態で0組の死を目の当たりにするという、
オリエンスでは恐らく初めての二人になる。
ずっと0組と一緒で、心を通わせていたから後悔も少ないだろうレムと違って
マキナは最後の最後まですれ違ったままで、散々ひどい態度を取ってきて、
その上もう永遠に仲直りもできないんですよ……
しかもこれから先は後悔の記憶が消えないんですよ……!
「忘れたくない」と願っていたマキナの望みが、これ以上ないくらい
皮肉な形で叶ってしまい、最後の慟哭を聞くのは辛かったです。
正直、まさかここまで徹底してすれ違ったままになるとは思ってませんでした。
朱雀を裏切って白虎ルシになる選択をした以上、
これがマキナの報いなんだろうけど。
レムとの戦闘も、結局は二人とも生きてたわけだし……
この後のマキナには、長い長い後悔と贖罪の道が待っている。


レム・トキミヤ
マキナとレムのバトルムービーの後のレムの微笑みは美しい。
レムの面会をしたドクター・アレシアの冷たさがすごい際立ってて
びっくりしました。あれ、マキナは疎外感すごかっただろうな。
レムがルシになることを選ぶのは至極納得ができました。


クラサメ隊長
二周目で気づいたのですが、序盤で最初に通信するのって
クラサメ隊長なんですね……!
名も無き兵士にも一言忘れないクラサメ隊長。

なにもかも完璧で、トンベリ連れてるのが可愛すぎる。
あと、若干ツンデレなところも可愛いですね。
彼のかっこよすぎる登場といい、壮絶な死に様といい、印象深かったです。
いちいち格好良すぎる……
クラサメ隊長はほっとけない感じの可愛い奥さんでももらうべき。
トンベリで満足してる場合じゃないよ!!!!

ただ、クラサメ隊長は、自分を命がけで助けてくれた【誰か】を
まったく覚えていないという虚無感、無常感を抱えながら
死に場所を探してたようにも思えて切ないです。
なのに自分が死ぬときは、「クリスタルがすべてを忘れさせてくれる」とか
言いやがって、最後の通信も胸が痛かった。

カヅサとエミナとのやり取りが見たかったなあ。
あともっと0組との交流が見たかったけど、打ち解けかけたところで
クラサメ隊長がいなくなってしまうのが残念でした。


ナギ
ナギとの通信は楽しかったです。キャラもいいですね。
マキナのところで色々書いちゃったけど、ナギみたいな
キャラクターは個人的にとても好みです。
うっかり敵に見つかったときの「何やってんだよ!?」「またかよ!」
聞きたくてわざと見つかったりした思い出。


カトルとアリア
カトル准将かっこいい。アリアの素にびっくりしましたが
この二人のやり取りが微笑ましかったです。
生きていれば、お互いにとって救いとなる存在になれただろうにな。
カトルとのバトルは最初死にまくって大変でした。


カヅサ
あっ、どうも……その節(Bloody Call)はお世話になりまして……
と、どこかの保険医と見た目がそっくりでびっくり。

カヅサのクラサメへの気持ちがガチすぎて、
でもここまで想ってくれる誰かがクラサメ隊長にいてくれて
嬉しかったです。カヅサイベント楽しかった。
0組を心配して怒るクラサメ隊長にすげーきゅんとしました。
忘れたくないとクラサメ隊長を追い続ける執念……
カヅサの大事な人って少なそうだから、余計に気になるんだろうな。


エミナ
スケルガでの下着の柄と色、変わるんですね……
一回ロードしてやり直したら黒の下着がピンクの柄ものになってて
エミナイベントの気合の入り方に笑いました。

彼女の壮絶な生い立ちを考えると気の毒にしか思えなくて
仕様上、仕方ないけどもうちょっと優しい言葉をかけてあげたかったかな。

0組に見つかった後、「ずっと朱雀で一緒にいられるんだよ」と
夢見るように言う姿にちょっとぞっとしました。
それがどう考えても彼女の明るい未来を予感させるものとは思えなくて。
魔法局に報告するときには、つい「確認できなかった」と
言ってしまったのですが、結局9組にも同じ依頼をしてたとか……
クリスタリウムで彼女の末路を見て、やっと楽になれたんだろうなと
思うと切ないです。カヅサやクラサメにも言えなかった秘密。
エミナの孤独感を思うと、包容力がある人じゃないと無理だろうな。
カヅサはアレだし、クラサメ隊長はあれで世話好きっぽいので
ほっとけない系の女が好きなんじゃないかと思ってる。
なにが言いたいかっていうとトンベリかわいいねってことです。
コメント
大樹さんもFF0やってたんですね。気づかなかったわー。
やっぱりというか、当然のごとく私よりきちんと深く読んでてさすがですなぁ。
つい最近書いた私のレビューと同じ感想がちょくちょく出てきてすごいシンパシーです(笑)
良い作品でしたね。
  • あるへ
  • 2017/01/10 1:11 PM
実はやっていたのです……。
PSP版だと画像が荒いので、いつの日かきれいな画像でやりたい気持ちもあります。
迫力があって良い作品でした。
アプリ版もやってたのですがいつのまにか消えてましたね……。
  • 大樹@管理人
  • 2017/01/11 9:11 PM
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