スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園

  • 2014.03.20 Thursday
  • 00:35
スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 (通常版)


ダンガンロンパシリーズの続編。

「スーパー」と冠するだけあってシステムは「反論ショーダウン」など
より盛り上がるものへと進化していました。
シナリオも前作をきちんと踏まえた上で「2」にふさわしいオチをつけています。
舞台が南国とあって開放感があること、キャラクターもみんな個性的で良かったです。
色々と改良されているので、前作が楽しかった人はおおむね満足できる仕上がりになっているはず。
前作未プレイの人は、「1」をプレイしてから「2」をやることをおすすめします。

気になる点があるとすれば、「1」よりもさらに増えた下ネタ。
しかもシナリオのつなぎや緩急をつけるために、雑に入れられることもあり
ネタ自体がそもそもあんまり面白くないので辟易しました。

次に、オシオキが大分マイルドになっています。
前作はどこかフェチズムを感じられるぐらいエグみのあるオシオキだったのですが
今作はかなりふわっとした感じでうまいことぼかされていて、
どこかに怒られたのかなと邪推しました。
前作で思わず引いてしまった人は、今作なら受け入れられるかもしれません。

あと、クロの動機がどれも微妙。かなり無理やり感があります。
そんなわけでチャプター4までは割とだらだらプレイしていたのですが、
チャプター5からは疾走感が出て一気に面白くなります。

おまけの小説は戦刃むくろさんの残念感がなんとも言えず良かった。
アクションも面白かったです。
本編クリア後に遊べるアイランドモードは割と地味なゲームなのですが、
本編が終わった後だとそんな平和な作業に癒されます。
キャラとじっくり触れ合う機会もあって楽しい。

今回もスタッフのキャスティングや命名などで意地悪な引っかけが多いため
そういう点を裏読みするのも楽しかったです。

以下ネタバレ感想。
絶望と希望の二元論から、さらに突き抜けた部分でオチをつけたことと
才能のない人間がどう生きるべきかというメッセージ性は素直に良かったです。

そもそも「才能」というものを肩書き化してしまった異常な世界観なので、
そこで生きるのは相当しんどいだろうなと前作から感じてました。
だからこそ絶望という概念にみんなが心酔してしまうことに
説得力が生まれた部分もあったと思います。

今回は未来機関と希望ヶ峰学園の異常性などがクローズアップされたのも良かった。
そもそも希望ヶ峰学園で才能を選んでるのだって元を辿れば凡人で、
人口の半数以上を占めるのも凡人なんだから所詮は凡人の論理でこの世は動くことを
皆が忘れているのが、ダンガンロンパ世界の悲劇的な部分ですよね。
初代校長のカムクライズルが天才だったのだとしても、彼はそれを受け継ぐ人が
凡人だということを理解していなかったんだろうなあ(設定を追い切れてるか不安ですが)

本物の天才は、大体が時代や民衆に理解されずに
迫害されることは歴史が証明しているので
(進化論を唱えたダーウィン、ガリレオ、キリストなど)
やっぱり人間が人間に値札をつける行為をするべきではないな、というのが
「1」「2」プレイして抱く一貫した感想です。
きっと今の時代にも、理解されない天才が身を守るために埋もれていると思う。
そういう人は無難な場所で才能の片鱗を見せたりもしているんだろうから
環境でたやすく意志を変える人間のものさしで、人間の価値を決めてはいけないのです。

なんでこんな話をしたかというと、
今回のキャラクター達は「集団心理」「大衆心理」が働いていて、
好きになるのにかなり時間がかかったためです。
自分は集団心理が怖い。もっと率直に言えば、嫌悪感が先立ってしまって
この作品を投げそうになりました。
最後までプレイできたのは、ひとえに狛枝への興味が勝ったからです。

結局はそれさえもシナリオライターの計算のうちだったので
総合的にはプレイして良かったと思えました。
見事に踊らされたようで複雑ではありますが。


日向 創
びっくりするくらい好きになれない主人公でした。
苗木君の精神力の強さが恋しかった。
彼は協調性を第一にしている臆病で優柔不断なキャラクターで、
発言力の強いキャラに簡単に流されて(最初は十神、次に左右田)
「仲間」だの唱える割には理解できないとすぐに手のひらを返し、
そのくせ環境に翻弄されて右往左往するばかりなので
プレイしていてまったく共感できずイライラしました。
ただそれが才能への強烈な憧れとコンプレックスとなり、
希望ヶ峰学園に利用されたのだと思うと気の毒ではあります。
こういう、他人との協調性と社交性だけを生きがいにしてる人が
あまり好きじゃない、というか正直に言って怖いので、エンディング後には
もう少し自分を見つめ直して欲しいなと思いました。
ただ、本編中はコンプレックス最大のままで、まだ高校生だったと思えば
理解できなくもないし、大人になってそんな自分と
折り合いをつけた日向くんならもうちょっと違ってくるんじゃないかなと思います。

なにが言いたいかっていうと七海はお前にはやらねえから。



狛枝 凪斗
「不幸中の幸い」という言葉から生まれたであろう、
あらゆる意味で強烈なキャラクターでした。

こんなことを言うと人格を疑われそうで心配なのですが、
狛枝はおしゃべりなので価値観のすべてがすぐには分からなくても、
最初から狛枝を理解できないとは感じたことがないので
大騒ぎする仲間たちのほうが怖かった。
というか狛枝が希望がどうこうって言い出したのは、結局のところ
モノクマがコロシアイ修学旅行なんか始めたせいであり、
責められるべきはモノクマなのにモノクマに当たれないから
狛枝に八つ当たりしてるように感じてしまって終始もやもやしました。

どっちかっていうと仲間仲間って言っておいてそれ?という
九頭龍くんにずっと共感してました。

そうした環境の変化を鑑みた上で彼を思いやる人が誰もいなかったのが、
なんだかなあ……ああいう異常事態なら、自分のことで精一杯になるのは
仕方ないのかもしれないけど……
それにしても監禁してトイレや食事の世話を誰もしないのは
すごく恐ろしかった。そこに思い至るのが小泉さんなだけなあたり、
人間の無自覚な残酷性を見た気がして胸くそ悪い。

ミルグラム実験やスタンフォード監獄実験なんかの例を見ると、
人間の意志なんて環境によってたやすくねじ曲げられる弱いものなんだから
仕方がないとしか思えない。

狛枝は最初から恐ろしく冷静なキャラクターであるように感じていて、
彼には彼なりの一本筋の通った理論があると思っていたので
狛枝の価値観が理解できなくてもいいから共闘しよう、ぐらいの
柔軟性のあるキャラクターが十神くんしかいなかったのは残念でした。
だからこそ狛枝は十神くんを危険だと感じて狙うんだけども。

自身の「幸運」という才能に学習性無力感を感じている狛枝からすれば
十神に従った先にある未来は皆が全滅して自分だけが一人で生き残るものとしか
考えられなかっただろうし、だからこそ死に場所を求めて
せめて希望の礎になろう、という結論に至ってしまったのが寂しい。

狛枝は重度の学習性無力感に苛まれてる人で、彼の不幸のすべてを連れてきた
「幸運」こそが皮肉にも最大の自己承認欲求を満たすものに
なってしまったのだと思うと、やっぱり可哀想だなあと思います。
彼の存在価値は不幸に見舞われて生き残ることだけだと
社会に突きつけられるなんて、この年の子には過酷すぎるよ。
「不幸中の幸い」というのは気休めにもならない言葉なのに、
それに縋るさまが痛々しかった。

まあ、狛枝は自分のことを好きな人間を、きっと好きにはならないんだろうけど。

ただ、作中であんな扱いを受けてたのにファンにこれだけ愛されてるのを見ると
狛枝の不運と幸運の才能が発揮されたみたいで面白いですね。


花村 輝々
自分が花村と同じ立場になっても、鉄串で誰かを刺そうとは思わないだろうし
正直、自業自得としか思えなくてあまり同情心が湧きませんでした。
むしろ他の人の彼への態度を見るにつれて、
人間は理解できる物語を求めるんだよなと冷ややかにしか見られなかった。
花村は危険を十神に知らせるなり、みんなの前で狛枝を告発するなり
もっと他に出来ることがあったはず。
あと彼が生き延びた場合、結局みんなを殺すことになるのを
知らなかったとは言わせない。
そんなつもりじゃなかったとか、オシオキ間際に言われてもなあ。
下ネタ要員だったのもあって好きになれなかった。


西園寺 日寄子
口が悪くてやっぱり好きになれなかった。
罪木さんへの態度も面白いとは思えなくて気分が悪かったです。
彼女があそこまで毒舌を吐けるのは周囲に甘やかされてきたから
なんだろうなと思います。正直、殺されても仕方ない。
あと、一人で帯結べないって……どこまで甘えて生きれば気が済むんだ……


小泉 真昼
良い子ですね。小泉さんのときは哀しかったです。
もっと生きて欲しかったなあ。


辺古山 ペコ
裁判は緩急があって面白かったです。
坊っちゃんを守ろうという辺古山の覚悟が見えました。
ただ、小泉さんが反論するのは当然と思えるのに、
九頭龍がカッとなったから代わりに殺してしまうのは残念でした。
過去の件で確執があるのは分かるけど、正直どっちもどっち。
主人思いが高じたせいで起こった事件で物悲しかったです。


九頭龍 冬彦
まあ、生き残るだろうなと思ってました。
極道のくせに非情になりきれない甘さの見えるところはご愛嬌。
彼の考えが一番共感できたかなあ。


澪田 唯吹
完全なとばっちりで可哀想でした。良い子だったのになあ。


罪木 蜜柑
彼女の裁判での叫びはとても痛ましくて見ていられなかった。
ただ、変な話だけど通信簿とか見たときに
ちょっと安心した部分もありました。
罪木さんはまだ、自分の傷から血が滴り落ちるのを見て
痛いと感じられる感覚があり、どうして自分だけが
そんな不当な目に遭わなければならないのかと憤るだけの
人間的な心が残ってるんだな、と思えて。
本当に心が死んでしまうと、それすらなくなってしまうだろうから。
彼女はまだ許されたいと思えるぐらいには心がすり切れていない。
絶望の記憶が蘇ったことで、自分を認めてくれた誰かを思い出し、
自身の尊厳を認めてくれたその人のために二人を殺したのだろうなと思いました。
彼女が絶望に堕ちてしまうのはとてもよく理解できてしまって哀しかったです。
彼女が狛枝に言った痛烈な一言は、実は過去の自分に対するものでもある。
同じように自分には価値がないと思っている罪木さんだからこそ
狛枝の心を深く抉る言葉がよく分かるのがなんとも言えない。
攻撃というよりは自傷のように見えてしまって
悦に入る罪木も、咄嗟に言い返せない狛枝もどちらも痛々しかった。
アイランドモードでは幸せそうでなにより。


弐大 猫丸
良い人なんだろうけど、下ネタが多くて……
ただ、案外狛枝とは合いそうな気もします。
面倒見が良いし、きっと細かいことは気にしないだろうから。


終里 赤音
すみません、なんかあまり印象に残ってません。
九頭龍の親身な忠告を理解できない残念加減が本当に残念すぎた。
きっと心が揺さぶられるようなことそのものを過去のせいで
シャットアウトしてるんだろうなと思うと、
心の痛みを知覚できている罪木さんよりもよほど重症な気がします。


田中 眼蛇夢
なんか田中だけ随分と持ち上げられてて違和感……
田中が皆を助けるために行動したにしては、隠れすぎじゃないかと
思いました。もっと自身の行動を匂わせる言動を取ってもいいのでは。
ただ、それが残してきた動物たちのもとに帰るためなのであれば
気持ちはよく理解できるし、最後まで言い訳しなかったのも
好感が持てました。
ちょうど田中くんの希望のカケラを集め終えたところで
死なれてしまったのでへこみました。
あれから四天王はどうなったんだろう。野生に帰ったんでしょうか。

あと、「死んだ人のことなんてどうでもいいじゃん」な狛枝が
敢えて死人に言及したのって田中だけな気がするんですけど
それをソニアが「田中への侮辱」と受け取っていたのもよく分からない。
自分には田中への賛辞のように聞こえたのですが……


十神 白夜
この作品で一番の常識人。
彼は死んではならない人だったのに、惜しい人を亡くしました。
私には十神が強引とは思えなかったし、むしろその他大勢が
優柔不断すぎるだろと思ってたのでその辺の感覚も合わなかったです。


ソニア・ネヴァーマインド
スタッフに愛されてるな、と思いました。
ソニアが左右田を苦手なのは、左右田がソニア自身ではなくて
王女であるステータスと金髪碧眼なところを好きだからだと
思うのですが、それに不快感を覚えるのは
心情としてなんとなく理解できる。
一方的にレッテルを貼られて期待されるのって鬱陶しいですよね。
ちょっと態度がひどすぎるけど、彼女の立場もあるし
期待を持たせないためだと思えば仕方ないのかなとも思います。
半端に優しくしてもどうせ応えられないわけだし。
ソニアが田中を好きなのは、田中が心優しくて
あんまりソニアの付加価値に興味を持ってないからだと思います。


左右田 和一
彼は素直でかわいいキャラクターですね。
ボロクソ言ってきましたが割と嫌いじゃないです。
感覚が小市民的で微笑ましかった。


七海 千秋
天使だった。彼女のオシオキは見ていて辛かったです。
できるだけ表情を変えないようにしていたのが、ウサミが
やられたときにちょっと顔が歪むのも切ない。
ネコ耳フードとか色々あざとかったけど
喋り方も可愛いし笑顔も可愛いしとにかく可愛い。
ただ、彼女の正体を考えれば違和感はないけども
そういうイデアっぽいところが
ちょっと日向くんに都合が良すぎるよなーとも思いました。
だからこそそういう幻想そのものである七海が、
ありもしない理想を追い求める凡人の日向を肯定するのが救いになるし、
希望になりうるんだけど。
ただ、日向の憧れは現実に存在する人でなく
七海にしか認められないという、
もしもそんな皮肉を利かせてるのだとしたら、
スタッフはなかなか性格が悪いと思う。


モノクマ(黒幕)
今回も素敵に飛ばしてくれてました。
モノクマ劇場なんかも力が入ってて良かった。
黒幕がカリスマ的な人気を誇るのはなんとなく分かる。


ウサミ
いじめられてて不憫だったけど、アイランドモードでは
強くなってて良かったです。
アイランドモードのオープニング好きだなー。
コメント
日向=普通なんだよなあ・・・才能がある奴らが異常にメンタルが強いだけ。偏見でそこまでボロクソいわれると傷つくなあ・・・結構好きなんだけど。あと七海は天使、それを殺した狛枝はカスクズ
  • っっっっっっっっっっっ
  • 2016/09/08 7:28 PM
コメントありがとうございました。
  • 大樹@管理人
  • 2016/09/09 12:13 AM
コメントする








    

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