クリムゾン・エンパイア ジャスティン感想

  • 2014.06.10 Tuesday
  • 21:48
クリムゾン・エンパイア
クリムゾン・エンパイア (通常版)

ジャスティンの感想です。

以下ネタバレ感想。
ジャスティン王子さん、びっくりするぐらいまっとうな人でした。
キラキラしてました。すんごい普通の道徳観念を持ってて、使用人も人間扱いします。
使用人を道具だと割り切ることが礼儀だと考えてるエドワルドさんとは対極にいる人です。

そんなジャスティンさんなので、シエラはもちろん人間扱いされます。
大切な人だと扱われ、女の子のように接してもらえておどおどする
シエラが微笑ましかったです。
彼女の精神面を考えると、ジャスティンと普通の恋愛をするほうが
良いんだろうなと思いました。幸せにおなり……ヽ(´ー`)ノ

というのも、シエラさん、道具のように扱われたいのは
なにも考えたくないからなんですよ。
人生で迷いたくない。迷うと揺らぐから。揺らぐと弱くなるから。
そして、弱いと死ぬしかないから。死にたくないから考えない。以下無限ループ。

なにも考えなくていいのに価値を認められ、必要とされる
道具に甘んじたいシエラにとってまさにエドワルドは理想の主人です。
道具のように使いきってもらうためには、
まずシエラが有用であると認められなければならないから。
人生についてなにも考えずに、なにもかもベストの選択肢だったと納得して死ねる。
しんどいけど楽で、安らぎに満ちた道です。
だからこそ、シエラはエドワルドに心酔します。

そしてエドワルドは、兄上に心酔する。
きれいな兄上を守り切ることにしかエドワルドは自分の価値を見いだせない。
きれいなものに仲間入りはしたいけど、それは到底無理だから、
せめて外から愛したいのですね。

シエラはまだ自分を暗殺ギルドに売った母親を許してなくて、
でも許していない自分も嫌で、だけど愛してたからやっぱり憎らしくて、
母親が結ってくれた髪型にこだわり続けてるいじらしい子なんです。

誰かに自分の命を預けて、なにも考えずに、
ひたすらエドワルドのために生きるのって、シエラにとっては楽なことなのです。
おまけに大義名分まで得られる。万々歳。

ジャスティンが使用人を人間として扱うから忠誠を誓うマーシャルと、
エドワルドが使用人を道具として扱うから忠誠を誓うシエラの
対比がとても良かったです。道具だと思うと安心する。考えなくていいから。

シエラにとって、自分が無価値であることは楽なことです。
だから自分に価値があると思われるとテンパる。
愛情にどうやって応えればいいか分からないからです。

ジャスティンルートはそんな感じで、ぬるま湯のような恋愛に
癒やされていくシエラが戸惑いながらもジャスティンを愛するルートでした。

でも、なによりの見どころはやっぱりエドワルドさんですよ

ジャスティンさん、おっとこまえでした。
このルートではシエラのおかげで、ジャスティンがエドワルドを許すんです。
しかも、「なんかよく分かんねえけど許すわ、でも理解は求めるなよ」という
すんげー器の大きい許し方をします。すごい。
でもこれ、ジャスティンさんが憎むことに疲れたから、もういいか、とも取れて
エドワルドへの憎しみを手放した感じがとても良かった。

ジャスティンがエドワルドを憎んでいたのは、エドワルドを弟だと
思っていたからで、彼は憎しみですら健全なのですよね。
ジャスティンがエドワルドを憎む言葉を発するたび、エドワルドの言葉を
代弁して、すべてを教えてあげたいと思うシエラは忠誠が伺えて良かったし
なにより彼女、言うべきでないことをベラベラ喋らないんですね。
なにがあってもエドワルドの秘密を守り通します。ここがとても良かった。
シエラのエドワルドへの忠誠がぶれないのが素晴らしいです。

乙女ゲーだからって恋愛対象に主人の秘密を打ち明ける使用人とか、
心の底からがっかりするので、言いたいけど言えない気持ちを
抱えているシエラはとても良かった。

シエラとエドワルドは同じ虚無と愛憎を抱えた共犯者です。
二人は同じく、ひどい仕打ちをした実母を赦せない。
実母から愛情を受けて育ったジャスティンさんとは真逆の境遇です。
だからこそジャスティンさんが許したときの、途方に暮れた
エドワルドさんにすごい萌えました。

いやだって、ジャスティンさん、許すと言った手前、
弟であるエドワルドを邪険にも出来ないと思うんですよ……
エンディング後はなんだかんだ構っちゃうと思う……
そんで、予想外の反応にエドワルドさんのほうが動揺して、
この後は避けたりしそうなビクビクした感じが可愛かったです。
すっきり仲良くとはいかないけど、これからが予想できて良かった。

ありえないことに自分を許してしまった兄上と向き合うのが怖すぎて
シエラが兄を引き受けてくれることに安堵してるところがもうね……
いじらしくて萌えました……どうしたらいいか分からない感じがキュンとします。
何故ならエドワルドにとってジャスティンは唯一、血肉の通った人間で、
どういう反応をするかが気になる人なんです。

エドワルド(とシエラ)には決して出来なかった「人を許す」ということ。

もうエドワルドにとって、ここから先は未知の領域です。
対処法がまったく分からない。
嫌われて憎まれるのは、エドワルドにとって楽なことです。
憎まれる=大好きな兄上が自分を強く想ってくれて嬉しい。

でも、そんな汚れきったエドワルドを真っ白なジャスティンが許して、
挙句やさしくなんかされたりすると、
もうね、エドワルドは多分、死にたくなると思う。
自分の醜さや汚さが、ジャスティンの白さに映えてよく見えるから。
恥じ入る気持ちが芽生えちゃうから。
だからエドワルドは、ジャスティンと向き合いたくない。

白くてきれいなジャスティンは、遠くにいて欲しい。
遠くから眺めていたい。安全に生きられるように守るから。
そして、シエラもエドワルドと同じ気持ちを持っています。
遠くから見てるのって、やっぱり楽なことなんだと思うのです……
だって自分はそこにいないから……見てるだけでいいから……

こういう感情の移り変わりがすごく伺えて萌えました……
はよ仲直りしちゃえよ……
居た堪れないエドワルドにちょっかいをかけるジャスティンが見たいです。

エドワルド処刑エンドも見たんですが、もうほんと、泣きそうでした。
王位争いにいよいよ敗れると悟ったエドワルドは、兄の治世に
自分は邪魔だと感じて、自分と、自分の勢力をまるごと削りとって
消えることを選択します。そのために色々暗躍して、
多分、国王への反逆罪かなにかの証拠をでっち上げて処刑に持ち込むのです。
(予想ですが、それぐらいしかエドワルドが転落することって出来ないと思うので)
エドワルドが王位に就ければジャスティンを生涯、守ってやれる。
でもそうでない場合、エドワルドはジャスティンにとって脅威にしかならない。
エドワルドにその意志がなくても、周りの貴族がエドワルドの名を騙って
ジャスティンに害を為す。だから死ぬ。
この一連の思考が、ジャスティンの実母を見殺しにしたときと
一ミクロンもぶれてなくて全私が泣いた。なんだそれ……。

エドワルドさん、本当に兄上が大好きで、崇拝してるんですよね。
大好きな家族、温もりをくれた唯一の兄上のために、それこそ自滅的に尽くす。

この世でなにかひとつぐらい、きれいなものが在って欲しい。
そんなエドワルドの理想をそのまま押し付けられたのがジャスティンです。
エドワルドはジャスティンに信仰に似た愛情を持っていて、
そして信仰っていうのは一方通行なほうが良いんです。
相手からの見返りなんて求めていない。
一方通行であれば、徹頭徹尾、独りよがりでいいわけですから楽なものです。

だって、崇拝対象に存在を認識され、見られたら、
考えなくちゃいけなくなります。
果たして自分は、相手の隣に並んで恥ずかしくないのか。
相手の隣に並ぶ価値のある人間なのか。

シエラとエドワルドが耐えられないのはこの辺りです。
手を汚すことはやぶさかではないけど、比べられるのは耐えられない。
これまで愛されたことがないから、許され、愛される状態にあることが
異常なことだと感じられて、居心地が悪くなるんですね。

もう誰かこいつらを愛してやってくれ……
でもそれが出来るのはジャスティンさんだけなんですよ! 頼むよ!
ジャスティンの気を引こうとすると彼を怒らせることしか
思いつけないエドワルドさんがカワイイです。どうしようもなくて。

あと面白かったのは、愚痴りまくるマーシャルさんとその補佐、
シエラにねちねちと絡むマーシャルさんのシーンが良かったです。
当然、身分差があるためこれからも愛人にすぎないだろうと信じて疑わないシエラと、
ジャスティンの気質を知り尽くしていて、いずれはシエラが奥方になるだろうと
確信してる使用人たちの愚痴ってる感じが面白かった。
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