真・女神転生IV FINAL 感想

  • 2016.04.03 Sunday
  • 20:22
真・女神転生IV FINAL


絆ルート、皆殺しルート共にクリアしました。
メガテンシリーズはこちらの作品が初、真・女神転生4は未プレイです。
話は真・女神転生4とつながってますが、本作は本作でシナリオがあり、
話の内容もきちんと説明されるのでプレイしてればわかります。

自分はこのシリーズそのものに思い入れが一切ないので、
感想を端的に言えば、面白かったです。

ちょっと萌え系な演出もありますがひと昔前のRPGでは
さして魅力があるわけでもない主人公が意味もなくモテるのは
非常によくあることなので、RPGが好きな方には慣れたものかと。
仲間同士は割と和気あいあいとしています。

シナリオは、絆ルートがあるだけあり友情並びに自立、中庸がテーマ。
とはいえ目玉でもある皆殺しルートでも主人公の行動に
心理的に納得できる余地があったのが好印象でした。
選択肢によって序盤からクズな選択をすることもできるので
最初から自己愛に満ちた傲慢クズ主人公と解釈することも可能ではありますが、
そんな主人公がなぜモテて仲間からは無条件に慕われるのか、
別にさほど危険な魅力かもし出してねーしと
意味が分からなくなるのではないかと不安だったので、
シナリオ的に理解できる余地を残してくれたのはうれしいです。

細かいところを突っ込むことはできると思いますが、
コンシューマ業界が減少傾向にある中で出されたゲームとしては
良作に分類して良いと思います。

難を言えば、ラストダンジョンは退屈だった……。
代わり映えしない景色のせいだと思うのですが、
もうちょっとどうにかならなかったのか……。

以下ネタバレ感想。
絆ルートは難易度「戦争」、皆殺しルートは分岐から難易度「楽園」でクリア。
同じラストダンジョンをクリアする羽目になってしまいダルすぎたので
難易度は最低にしました。おかげでさくさく進みましたが、
いかんせんラスダンが広すぎるのでいい加減に飽きた。

さてシナリオ。
序盤で尊敬していた師匠ハンターと兄弟子ハンターが無残な死を遂げるため
主人公が力を渇望する動機としては充分なように感じます。
しかも、憎たらしく思っていた兄弟子ハンターは二人を庇って死ぬのですよね。
悪魔に大敗を喫し、主人公は実際に死んでしまうというのも
説得力があるように感じました。同時に主人公と幼なじみのアサヒは
保護者も、ストッパーになってくれる人もいなくなってしまう。
師匠と兄弟子に庇われた二人が「早く一人前にならなくては」と功を焦るのは
よくわかりました。その後、アサヒが積極的に主人公を引っ張ったところはあるものの
主人公だって強く拒絶しなかった時点で同罪なので、後半でアサヒだけが
禊をしなければならない展開はちょっともやっとしましたが、許容範囲です。

物語の大半で主人公はダグザに生かされている状態ですので、
彼が誇りを取り戻したい、何人にも並び立つことがないぐらい
圧倒的な力を手に入れたいと望むのは無理もないと思いました。

ただ、主人公は喋らないため空気なので、実質的に仲間を
まとめてるのは主人公ではなくノゾミさんである感じは
どうしても否めません。ノゾミさんは妖精の女王を名乗るだけあって
立ち居振る舞いが大人なので、ノゾミさんのおかげで
やっていけたような気がする。

悪魔/天使代表との三者会談は、自分もプレイしていて、いくらイザボーがいても
フジワラとツギハギはルシファーとメルカバーなら
瞬殺だろうとハラハラしましたがルシファーと同化したワルター、
メルカバーと同化したヨナタンの影響が強いために成立したのかな。
特にヨナタンはそういう卑怯な真似が許せなさそう。
とはいえ、会談の場で襲撃すると、そのように卑怯極まりない手段に出ないと
勝てないと認めることでもあるので、仮にも悪魔を統べる立場である
ルシファーの誇りが傷つけられるからしなかった、とも取れますが。

絆ルートは見事な大団円でした。確かに黄泉返りは序盤に
主人公によって成されているので違和感はないのですが、
ダグザが強力な力を持ちすぎてるような気もして微妙でもあり……。
結局、ダグザは人格をもって生きていくのが苦痛だったみたいですが
母上と和解できて良かったのかな。反抗期が終わったんだね。
すっきりハッピーエンドで終わるので、これはこれでいいかなという気もします。
でも、おもむろに創造主を討ちに行くのが、なんか、うーんって感じです……。
中庸の道を示そうということらしいですが、中庸とは混沌にも秩序にも
偏らないことというより、極端なやり方をしない、というイメージなので
違和感があります。偏った思想をもたず、時と場合に応じて
最適なことをやるのが中庸なような……。
創造主が気に入らないから殺せ!って、中庸じゃなくね……?
創造主になにか不利益なことをされたならともかく……。
天使と悪魔を生み出して人間を翻弄したからダメってことなんだったっけ?
キリスト教が台頭したのは、もとはといえば多神教だったローマ帝国の皇帝が
キリスト教を政治利用したからなのですがそれは……。
一神教の全否定って、結局「一神教の全否定」という思想に偏ってて、
「一神教ダメ」っていう新たな信仰になっちゃってますし。
中庸じゃないし。突っ込むだけ野暮ではありますが……。
キリスト教に全力でケンカ売ってて大丈夫かなって心配になりました。
海外で勝負する気ないならいけるかもしれませんね。
一応、ぼかしてはあるけども。

対する皆殺しルートは、主人公の解釈によって夢が広がります。
主人公の置かれた立場を考えると、皆殺しルートに行く気持ちが
芽生えてしまうのも、いろいろ理由がつけられて楽しい。
もちろん、「ケガ人を運ぶのを手伝わない」というようなクズ選択肢が
散見されるので、主人公は根っから腐ってると見ても良いのですが
自分は絆ルートに行こうと思って良い人な選択肢を選んでたので
いろいろとこねくりまわしたい所存。

主人公が皆殺しを決意してしまうのは、忘れてはならないのが、
彼は序盤に強力な悪魔に襲撃され師匠と兄弟子を失った際に死んでいることです。
そこでダグザによって黄泉返りを果たすわけですが、その間ずっと
ダグザによって生かされている。
そうすると、いつまで生きていられるのかと不安になるのが人情だと思う。
生きてこれからも生を謳歌できる仲間たちを妬ましく感じ、
自分だけが苦労して人々のために働いて戦ってるのに
黄泉返りによって人間ではなくなっていると分かった途端なじられ、
かと思えば勝った途端に手のひらを返されてげんなりしてしまうのも。
……といってもフジワラさんとツギハギさんは
ちゃんと功績を評価してくれてますし、ノゾミさんも庇ってくれてるので
その辺りを汲める知能とやさしさがあるかどうかではある。

仲間を一人一人ぶっ殺していく展開も、とどめを刺すときの選択肢も
イカれていてゾクゾクしました。
憤りや哀しみ、諦めなど、死を前にしてそれぞれの想いを口にする仲間たちに
無言でとどめを刺すか、感謝したり頭を撫でたりしてからとどめを刺すか選べるのです。
この選択肢を見て、主人公は良かれと思ってやっている可能性がある、と思いました。

もうこんな薄汚い世界は嫌だ、一度ぶっ壊して再構成したほうがいい。
死を以って彼らを解放したほうがいい。という考え方ですね。

他にも、直前にアサヒが、まるで贖罪のように主人公を庇って死んでいる。
主人公にとって、主人公自身も無自覚のうちにアサヒを
心のよりどころにしていたとしたら、その後の皆殺しを選ぶ流れが
なんだかとても切ないな、と感じました。

自分は死ぬことになっても、幼なじみのアサヒは生きる。
その幼なじみのアサヒが笑って生きられる世界のために
彼が死を覚悟してまで戦っていたとしたら、と思うと……。
※主人公が恋愛感情を持っていたとは限りません。家族的な意味もありかと。

あるいは、アサヒが主人公にとっての道徳観念であり、
理性を保つ最後の砦だった場合。
そして主人公は、アサヒが死ぬその瞬間まで、そのことに
気づかなかったとすると、悲惨だな、と感じます。
アサヒが怒ったり泣いたりうるさいから、凶悪な本性を
アサヒの前では隠していたイメージです。

まとめると皆殺しルートに至る動機はこんな感じ。

(1)力への飽くなき追求(クズ主人公)
(2)「曇りなき真理」、ないなら自分で作ろう(By選択肢)
(3)アサヒを生き返らせたかった、神になればそれが叶う
(4)アサヒがいないから自暴自棄になった
(5)単純に人類へ絶望してしまった
(6)ダグザに共感した

……こんなところですかね。


主人公
皆殺しルートでノゾミさんが「前世の自分が果たせなかったことを
やり遂げようとは思わないのか」とか言われるのですが
正直知らんがなって感じですよね。
つーか前世のアキラが人類に絶望したせいで今生の主人公がクズになった可能性もあるわけで。
絆ルートの主人公は良い人主人公だけど、いまいち空気で
ハレルヤとかにすごい慕われてるのが若干謎でした。
アサヒは幼なじみのひいき目があるとしても……。
あと、トキが主人公に惹かれるのは、単に強いから?なのかな?
なんかあんまり絡みがなかったような……?
ガストンは論外、ハレルヤは頼りないという消去法?
ハレルヤ良い子だと思うけど……。
神になったことで新たな救世主に討たれる可能性が生じるのは、
因果応報な感じがあって、不穏なエンディングで良かった。


アサヒ
彼女が早く一人前になりたいのは、師匠と兄弟子が死んだときに
おろおろするしか出来なかった自分を恥じる気持ちと、
とんでもない罪悪感を抱えて、その罪悪感が重すぎるがゆえに
どうにかして解消したかったのかなと思えて、無理もないように思います。
反抗期でもあるしね……。
アサヒなら、皆殺しルートの主人公にも付いて行ってしまいそう。
皆殺しルートのパートナーはアサヒでした。
まあ、全員同じ台詞なんですけどね。
フリンが下僕に成り下がってることといい、ダグザが黄泉返りの過程で
魂をいじくって服従させてるのかなーと解釈しましたがシナリオ内で
フォローが欲しかった。


ハレルヤとガストン
王道の友情話が良かったですね。
ハレルヤは、彼が悪魔とのハーフである出自を考えると
母が名前に込めたであろう意味が伺えてとても切ない。
ガストンは、皆殺しルートでとどめを刺す際に
「死んでくれてありがとう」と感謝する主人公がエグすぎるし
それを受けて憤怒するガストンが哀れすぎて心に残っています。
私はガストン好きです。
ハレルヤはときどきパートナーで使ってました。
ガストンは仲魔集めのときに攻撃しちゃってうざいので
使いにくかったかなあ。でも性格が出てて良い演出だと思います。


ナバール
うっかり八兵衛的なポジション。
やたらいじられてたけど、彼は素直に成仏したほうが良いのでは……。


ノゾミ
戦闘中に「お化粧直さなきゃ」というのが、
大人の女アピールなのかもしれませんが
「今そんな場合じゃねーだろ」って感じでした。
男の人が書いた台詞なのかな。
戦闘で化粧が崩れないようあらかじめウォータープルーフの
メイク道具を使って臨むのが当然のような気もしますが
よく考えたら東京は物資足りないし古い化粧道具には
雑菌がうじゃうじゃ巣食ってて気持ち悪くて使いたくないし、
よくメイクする気になったな、などというツッコミは野暮ですね。
ノゾミさんはパーティーの良心で、パートナーとしても
優秀だったのでよく使ってました。
終盤ではずっとアサヒだったけど。


トキ
お色気担当?なのかな?
ファンサービス的な要素が強い子でした。
最後までなぜトキがこんなに主人公が好きなのかよく分からなかった。
アサヒへの嫉妬は分からなくもないけど、
主人公が好きな理由が意味不明なので恋心を訴えられてもなあ。
やっぱ強いからなのかなあ。
でもそれなら、フリンだって強い気がするけど……
捕まったのが良くなかったのかな。


フリン
顔が格好良いのですべてを許した。
……いえ、捕まっちゃった挙句、救出されたのは偽物とも知らずに
みんなにしばらく放置されて気の毒でした。英雄なのにね。
しかも、皆殺しルートでは心をねじ曲げられてる感じが哀れを誘う。


イザボー
あんまり主人公と絡みがなかったですね。
ずっとアサヒとの会話ばかりで。
アサヒがイザボーに憧れる気持ちは分かるけど。
ところで東のミカド国にイザボーの部屋が未だに残ってるのが謎。
裏切り者として周知されてないのかな。
皆殺しルートでイザボーもパートナーに選んでみたのですが
台詞がまったく同じなので、イザボーの心は死んでると見ていいのかな。
フリンと揃って主人公の下僕に成り下がる結末も、皮肉ではある。


ワルターとヨナタン
この二人とフリン、イザボーの関係性が気になるので4もプレイ予定。
ただ、秩序を好むヨナタンがいきなり創造主に刃を向けられるのが
ちょっとよくわからなかった。
メルカバーを討ち果たしたときに「創造主が黙っておらぬぞ」って言ってたじゃん。
もとは古の天使だから試す感じでいいやみたいな?
ヨナタンがなぜメルカバーと同化したか、彼の人となりが分かれば
納得できるのかもしれない。
ワルターはナバールにも声かけてて、いいやつだなって思いました。
ナバールは仲間だったはずなのに旧メンバーからハブられてる感が
いまいち抜けなくて見てて悲しい気持ちになるので……。


いろいろ言いましたが、楽しかったです。
やっぱりゲームっていいなと思えました。
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