Lifeline2 感想

  • 2017.01.24 Tuesday
  • 11:32




現代ダークファンタジーサスペンス。舞台はアメリカ。単品で楽しめます。
Lifelineシリーズの二作目。テキスト量は前作のおよそ二倍。
BGMも場面によって変化します。
SFではなくファンタジーになりますが、魔法に関する設定はよく練られています。

主人公はアリカ・ランフィア。彼女は血魔法とルーン文字を操る魔法使いです。
状況に翻弄されるストーリーだった前作主人公のタイラーとは違い、
アリカは復讐と行方不明になった弟との再会という明確な目的を持っています。
そのため、アリカは問題の解決方法を自分で既に見つけています。
プレイヤーはアリカの良き相談役となって、彼女が目的を達成するのを助けるのが役割です。

なかなかタフな女の子で、芯が強く、皮肉屋なところも可愛い。
それもそのはず、彼女は過酷な環境で生まれ育っており、
自分で自分のことをなんでもやらなければならなかったため、非常にしたたか。
まず彼女が「寝る」と言ったらきれいな部屋でベッドに入るのではなく
ゴミ箱の隣にダンボールを敷いて横になる、という意味です。

何度か「車を盗もうか」といった犯罪に走りそうになりますが、
実際に犯罪に手を染めることは、確認した限りではありません。

前作のタイラーはプレイヤーが女として設定されていましたが、
今作ではプレイヤーは男として設定されています。
とはいえタイラーもアリカも大変な状況に置かれているので、
二人とはぐくむのは主に信頼と絆というのが良かった。

感心したのは、テキストがちゃんとローカライズされていること。
例えば「歩きながらどんな歌を歌おうか」という話題では「トトロのさんぽ」や
「上を向いて歩こう」といった歌が出ます。
すべてではないのでネタが分からないときもありますが、本筋には関係なく、
「分からない」と答えることも可能ですのであまり気になりませんでした。

単純な選択が多かった前作とは違い、今作ではトリッキーな選択肢もあり、
飽きずに楽しめました。二周目からは選択肢ごとに戻れる上に
高速モードが使用できます。

また、終始孤独だったタイラーと違って、今作では会話内容が表示されるようになったため、
アリカは周囲の人とのやり取り、敵との緊迫した対峙などが楽しめます。
乗り越えるべき課題もぐっと増えて遊びがいがある。
また、空気感を物語るのがうまいですね。
トゥルーエンドには胸がいっぱいになりました。

以下ネタバレ感想。
Bloodlineは「血統」という意味ですが、単語だけ見ると「血の線」です。
今作ではアリカの操る「血魔法」と「家族」が重要な意味を持つので
「Bloodline」はダブルミーニングでもあります。

初回は好奇心を発揮しすぎて蜘蛛に食べられるエンド。正直すまんかった。
次はヒッチハイクで破滅エンド。知らない人の車に乗ってはいけません。
三度目は僧侶に殺されるエンド。
四度目で復讐を果たすことに成功しますが、弟との再会には失敗……。
五度目でようやく復讐に加えて弟と再会できました。

トゥルーエンドは切ないながらも、これが最善なのかなあとも感じました。
目的を達した彼女がこれから未来へと歩んでいくにしても、
なんというか、燃え尽きてしまいそうで……。
安らぎを得られるエンディングではあったと思います。

また、敵には相変わらずビビらされました。
ボスだけでなく、ボス退治のために必要なアイテムをいくつか
集めに行かなければならないのですが、レイラや僧侶などの存在感も際立っていて印象的です。
同時に、アリカの置かれていた環境や生活もまざまざと想像できて物語に没入できました。

ボス敵の酷薄さが際立つ反面で、人間の温かみが描かれていたのも好印象。
今回も相変わらず不気味で気持ち悪かったです。

アリカは確かに大変な苦労をして生きてきた子だけど、彼女を心配する人もいたのは
プレイヤーにとっても、アリカにとっても感慨深い。

敵が語る「魔法の力の源」については真相が明らかにならなかったような気がするのですが、
他の選択肢を選んでいけば解き明かせるのかな。

それにしてもアリカの血魔法がいちいち痛そうでした。
治癒魔法があるとはいえ……。
ただ、魔法の発動に代償が伴う設定は好きです。

アリカはレイラを助けようとするのだけど、それは弟のランドと重ねてるから、
という側面もありそうで切ない。根は素直な女の子なんだと思いました。
皮肉屋になったのは、生い立ちの苛酷さゆえに、何事にも
予防線を張って警戒することが癖になっているからではないかな。
とはいえ、アリカはプレイヤーにはちゃんと感謝の言葉を口にできるし
素直になろうと努力している様子が見受けられて好ましかった。

アリカの両親や周りの人は善意ゆえに結果的に身を滅ぼすことになりました。
保護者を失ったアリカは、誰にも助けてもらえないとわかっているから、
誰にも頼らずに生きようと力を尽くします。

けれど、それでも誰かがアリカに善意を示すことで、
そうしなくてもいい、と物語っていくのはとても温かなことだと思う。

老婆がアリカに「必要なもの」として渡した短剣で呼び出されたのが、
救わなければならない(とアリカが考えている)、庇護対象である弟のランドではなく、
アリカの心に寄り添い、導き手の役割を果たすプレイヤーであることからして象徴的。

モブキャラやプレイヤーがアリカに手を差し伸べることで、
アリカの強張った心がゆっくりとほどけていくのがよく見える。

そうした人の情の細やかさが描かれていたのが、この物語に
希望を持たせるものとして彩りを加えているように感じられました。
無機質な黒幕との良い対比になっていたと思う。
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