百花百狼~戦国忍法帖~ 蝶次郎 感想

  • 2018.04.23 Monday
  • 23:00
百花百狼~戦国忍法帖~ - PS Vita


こちらはリクエストボックスよりおすすめいただきました。ありがとうございます!

メインテーマが綺麗でお気に入り。
蝶次郎の感想です。

以下蝶次郎ルートと月下丸ルートのネタバレ感想。
蝶次郎ルートは、忍びであることを自分のよりどころにしている蝶次郎と、
里の役に立ちたいと考えている槐が、師弟であり、理解者であると描かれます。
この二人は、お互いの孤独に共鳴しあっているのですね。

基本的な流れは一緒なのですが、途中まで仲間になる面子や戦闘の内容などが
月下丸ルートと細かく異なっていて、飽きさせないようにする工夫は感じられます。
特に単独行動を主とする月下丸と黒雪に対し、お互いを補い合う猿之助と伽羅、という
対比は「おっ」と思わせてくれました。
まあどのみちこの対決もすごい嫌な終わり方をするのですが。

槐討伐を命じられた際の、ひりひりするような空気は手に汗握るものがあります。
音楽がとてもいいですし、悌太絵師のスチルも、演技も合わさって印象に残っています。


蝶次郎

蝶次郎は忍びであることが己のすべてだと考えているのですが、そんな蝶次郎が
人間に戻ってしまうのが、皮肉にも死に触れたときです。
そう考えると、伊賀の里が滅ぼされた後に蝶次郎が忍びに徹して心を殺していたのは、
蝶次郎を人間たらしめていたのは伊賀の里であって、
どうあっても甲賀の里ではなかったという証のようでもあります。
だからこそ蝶次郎は、蝶次郎を人間たらしめるただ一人の人間になってしまった
槐をどうあっても殺せない。槐を殺すということは、蝶次郎は人間である自分を
殺すことと同義になるのかもしれないと感じました。

序盤から何度か、槐が蝶次郎の服の裾を掴む描写があるのですが、
その反復が、蝶次郎が槐を手にかけようとしたときに活かされてとても良い描写でした。
槐にそのつもりはなくとも流れとして自然でしたし、蝶次郎が槐を殺せなくなるのも
説得力がありました。そして、蝶次郎は猿之助、伽羅、月下丸と己が手塩にかけて
育て上げた弟子達が全滅しているところに出くわします。

彼らは蝶次郎がみずから技を教え、鍛え、共に同じ釜の飯を食べて
笑いあったような弟子たちです。
孤独だと思っていた蝶次郎は実のところ孤独ではなく、ここに至りようやく
蝶次郎は本当の意味で孤独になろうとしていることに気づきます。
残っている弟子は槐のみだからです。
(黒雪は実は生きてるけどこのときは死んだと思われていた)

たぶん、蝶次郎にとって、月下丸、伽羅、槐、猿之助こそが、
彼らと過ごしたひと時こそが、蝶次郎にとっての「里」であり、
伊賀に代わる新たな故郷だったんだろうなと思いました。
もともと蝶次郎は伊賀を失ってるわけで、そういう人間は根っこが
孤児になってしまいます。甲賀に家族がいるわけでもないし、弟子が全滅し、
残された槐こそが蝶次郎に残された最後のよすがだったわけです。
槐を殺してまで甲賀の里を護る価値を見いだせなくなってしまうのも
理解できました。仮に護るのが伊賀の里だったら蝶次郎は
手を汚したかもしれませんが、伊賀の里はとうに失われてるのだから。
そう考えると、蝶次郎が鍛えた弟子達は、蝶次郎にとっての
最後の伊賀でもあったように思われます。教えるのは甲賀の技術でも、
そうやって蝶次郎は伊賀のなにかを一欠片でも遺そうとしてた描写がありますし。

蝶次郎の月明かりに照らされた儚げなスチルが綺麗で好きです。

全体的な流れとしては月下丸ルートとあんまり代わり映えしないのですが、
御前試合で共に生きるか、共に死ぬかと末路が変わるのは良かったです。

最後に残された伊賀の忍術で、花の中で二人で共に手を取り合う
スチルも美しかった。
最後の伊賀忍でもある二人が、伊賀の忍術で生み出された花の中で
心中するエンディングも綺麗です。
ベストエンドも、蝶兄が吹っ切れたので、まあいいか……と思いました。
伊賀の血を引く槐と夫婦になれば、伊賀の血が絶えずに済むわけだし。


月下丸

書きそびれたのでここで追加。

クライマックスで、植え付けられた使命と呪いの狭間で
どうにもならなくなって月下丸が自分を刺してしまうシーンは切なかったです。
「ただ……、愛してる」という台詞も良かった。
月下丸にとって実はとてもシンプルなことで、いろいろな人の思惑はあれど、
幼き日に槐が身を挺して月下丸を庇い、月下丸がその姿に心打たれた、
その思い出は間違いなく本物だった、という流れは美しかったです。
よほど鮮烈な記憶だったのだろうなと思います。
だからこう、槐を護っても護っても、なんかその鮮烈な記憶を
超えられないのでしょうね。超えられるわけがないのですが。
術の影響もあるとは思いますが、「槐を護り切ることができた」と
月下丸が確信し、月下丸に代わる誰か(槐の恋人)が出てきてようやく、
あの鮮烈な記憶の中で女の子に護られてしまった小さな月下丸を、
月下丸自身が赦すことができるのかもしれない。

月下丸は月下丸にとって大切な花である槐を護りたかっただけで、
迷わずに済むのはある意味で幸せだとは思います。
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